ビルトインガスコンロ「ノーリツ」と「ハーマン」の違いとは?同グループブランドを徹底比較
この記事を読むと分かること
- ノーリツとハーマンが同じグループ会社であることと、ブランド統合の経緯が分かる
- 両ブランドに共通する技術的な強みと、機種ごとの選び方の基準が整理できる
- コンロ交換で信頼できる業者の選び方と、「10年保証」の落とし穴が分かる
ノーリツとハーマン――実は「同じ会社グループ」の話
ビルトインガスコンロを検討しているとき、「ノーリツとハーマン、どっちにすればいいの?」と迷ったことはありませんか。ショールームやカタログで「ノーリツ」と「ハーマン」の2つのブランド名を並べて見た方も多いはずです。
結論から先に言います。「ノーリツ」と「ハーマン」は、同じ会社グループに属する2つのブランドです。株式会社ハーマンは株式会社ノーリツの子会社であり、ガス厨房機器を専門に製造するメーカーです。
日本の住宅設備業界におけるビルトインガスコンロ市場は、リンナイ・ノーリツ・パロマの3大メーカーが市場を占める構造です。ハーマンはノーリツグループの中で「キッチン機器専門ブランド」として独自の位置づけを占めています。つまり、この2ブランドの比較は「メーカー間の比較」ではなく、「同じ会社グループ内のブランド間の比較」という図式になります。
「2つのブランド」が共存している理由――ブランド統合の歴史
「子会社なのになぜ2つのブランドがあるの?」と不思議に思う方もいるでしょう。これには明確な理由があります。
株式会社ハーマンは元々独立した歴史あるガス器具メーカーで、長い歴史の中で独自のブランド力を築いてきた会社です。ノーリツがハーマンをグループ化した後も、ハーマンのブランド名は国内のガス器具市場を中心に一部地域で独自の販売ネットワークを持っていたため、ブランドを完全廃止するのではなくノーリツグループのキッチン機器専門ブランドとして存続させている経緯があります。
2014年頃から、ノーリツは子会社のハーマンの厨房機器全般について、ハーマンブランドから新製品を順次ノーリツブランドに統一し始めました。そのため、現在市場には「新しいノーリツブランドの機種」と「まだ販売されている旧ハーマンブランドの機種」が混在している状況になっています。ショールームやキッチンスタジオで「ノーリツ(ハーマン)」と括弧書きで記載されているのを見たことがある方も多いと思いますが、その表記自体が「両社が統合推進中」であることを示しているわけです。
実際のところ、現在ハーマンブランドで販売されているビルトインガスコンロの機種数は非常に限られており、主流市場はノーリツブランドに移行しています。これから新規購入を検討する場合は、ノーリツブランドの機種を中心に検討するのが実質的に最も合理的です。
ノーリツ(ハーマン)グループの技術的な強み
ノーリツ・ハーマングループが共有する技術的な強みは、リンナイ・パロマとも差別化できる独自機能が際立っています。主要なものを整理しておきます。
親水アクアコート(ハイグレード機種に搭載)
ノーリツ(ハーマン)グループのガラストップ機種に搭載されているのが「親水アクアコート」です。天板ガラス面に特殊な親水性コーティングを施した機能で、焦げかすや油とびなどの汚れが付いた箇所に少量の水を垂らすと、汚れが浮き上がって落としやすくなります。
イメージしやすく言うと、天板にこぼれた氷をのせておくだけで、少し湿らせた後に拭けばタイルのように簡単に汚れが落ちる、という感覚です。「ガラス天板はきれいだけれど汚れが落ちにくい」と思っていた方は、親水アクアコート搭載機種を検討する価値が十分にあります。
フレーム巻き上げ仕様(天板の欠け防止)
ノーリツ(ハーマン)のガラストップ機種には、フレーム巻き上げ仕様が採用されています。ガラス天板の端部の金属フレームが底面から上方向に巻き上がっている構造で、ガラスの端部が外部から見えにくく、落とした物などによる天板の欠けを防ぐ役割もあります。
ゴトクこぼれ止め構造(煮こぼれ対策)
コンロ使用時の大きなストレスの一つが「煮こぼれ」です。ノーリツ(ハーマン)のコンロは、ゴトクの形状を工夫し、煮こぼれがゴトクの谷間を振り切ってトップ面に流れすぎる前にゴトク内側でせき止まる構造になっています。従来品と比較して五徳から鍋底までの高さをアップさせ、輻射熱による天板の温度上昇も最大約45℃抑える設計となっています。
Siセンサー(全口温度センサー)標準搭載
ノーリツ(ハーマン)は全機種にSiセンサー(全口温度センサー)を標準搭載しています。コンロの全ての口に温度センサーが付いており、鍋や油の過熱などで高温になりすぎた場合に自動で火力を調整する安全機能です。「ちょっと目を離した間に鍋の中が焦げた」という失敗談をよく耳にする方にとって、この機能は心強い味方です。
ノーリツ独自機能:温度クック(一部上位機種に搭載)
ノーリツブランドの中でも特に上位モデル(オルシェなど)に搭載されているのが「温度クック機能」です。調理中の油や液体の温度をリアルタイムで数値表示し、130~220℃の範囲で温度を細かくキープできる機能です。
揚げ物、ソース、ジャムなど温度管理が重要な調理を繰り返す方には、この機能が仕上がりの質を大きく変えてくれます。
ハーマンブランドの現在のラインナップと特徴
現在ハーマンブランドで市販されているビルトインガスコンロの機種数は限られており、ノーリツブランドよりも少ないラインナップです。
ハーマンブランドのビルトインコンロは、デザイン性と機能性の両立を目指した機種構成が特徴です。ブラックガラスやプラチナシルバーガラスなど、落ち着いた高級感のある天板デザインが特徴的です。「キッチンに贅沢さを求める方に合わせた専門ブランド」という印象があります。
またハーマンブランドの大きな差別化点として、グリルのニオイ・煙を大幅カットする技術があります。魚を焼いたときに発生する煙やニオイを低減する専用設計が盛り込まれており、排気口から出る煙は従来品の約80%削減、ニオイも約92%削減という大幅改善が実現されています。「魚を焼くたびにリビングが苦手」という方には、ハーマンのグリル技術は気になるポイントです。
ノーリツブランドのラインナップと特徴
現在ノーリツブランドのビルトインガスコンロは、幅広いラインナップで市場展開されています。機種の豊富さがノーリツブランドの大きな魅力の一つです。
ノーリツ ビルトインガスコンロのグレード順(高い順):
- プログレ(最上位 / 温度クック+全機能搭載)
- プラスドゥ(上位 / 全機能)
- オルシェ(温度クック搭載 / スマートエコバーナー)
- リッセ(デザイン重視 / メタルトップも掲載)
- ピアット(ミドルグレード)
- スマートコンロ(スマートホーム連携対応)
- ファミ(スタンダード / 衛生面に優れたグリル)
一番人気の機種は「ファミ」です。スッキリしたフェイスデザインと多彩なグリル機能を手頃な価格帯で実現しており、コストパフォーマンスの優れた機種として根強い人気を誇っています。
上位機種の「プログレ」「プラスドゥ」「オルシェ」には、前述の温度クック機能やスマートエコバーナーなどが搭載されており、機能の豊かさを重視する方向けに最適化されています。
実際の口コミ・評判
ノーリツ・ハーマンを選んだユーザーの声
「ガラス天板で汚れが落ちやすいコーティングがしてあり、お手入れがしやすいとの評価や、グリル機能がたくさんあり料理が楽しみになった。」
— 各種レビューサイトより
親水アクアコートの実用性は高く評価されており、特に天板のなめらかさを評価する声が目立ちます。
「火力調整ダイヤルのデザインがおしゃれで、ゴトクが簡単に取り外せて、ガラス天板も汚れがこびり付きにくくなっている。済みやすさが別次元です。」
— 各種レビューサイトより
「グリル庫内にフッ素コートがしてあり、汚れが落ちやすくなっています。後片付けに油が残りにくいのが実感できて、グリルの掃除が次第に楽になりました。」
— 各種レビューサイトより
一方で、次のような声も見られます。
「機種の種類が多くて選び方が少し難しかった。補助金の内容を調べながら選んだので、もう少し選び方のポイントをもっとやさしくまとめてほしいと思います。」
— 各種レビューサイトより
選び方の難しさに関する声は正直な指摘です。ノーリツ・ハーマングループは多数の機種を揃える分、初めてまとめて導入する方には迷いやすい面もあります。信頼できる業者に相談することで、自分の生活スタイルに合った機種を提案してもらえると、選定が楽になります。
選ぶ基準を整理する――ノーリツ vs ハーマン、どっちを選ぶべきか
調査の結果を踏まえ、選び方の基準を整理します。
ノーリツブランドが向いている人:
- 機種の選択肢が多く、自分のライフスタイルに最適な機種を選びたい
- 温度クックなど機能面で年々進化している最新機種を選びたい
- 機種選定時にノーリツのサポート体制を活用したい
ハーマンブランドが向いている人:
- ハーマンブランドの販売ネットワークが充実している地域にお住まいの方
- 魚を焼く機会が多く、グリルのニオイ・煙少減機能を重視する
- ハーマン独自の高級感ある天板デザインに惹かれた方
ただし、ハーマンブランドは新製品の発展自体がノーリツブランドに移行しているため、今後新規導入する場合はノーリツブランドの機種を中心に検討することをおすすめします。少ない機種の中から限られた機種を選ぶよりも、ノーリツブランドの広いラインナップの中から包括的に検討できるからです。
コンロ交換の業者選びが機種選びと同じくらい重要な理由
機種をこだわって選んでも、工事業者の質が低ければ本来の性能を安全に発揮できません。ガス機器の設置工事には資格が必要であり、無資格業者による工事は法律違反になる可能性があります。万が一ガス漏れが発生した際、無資格業者による施工は保険適用外になるリスクもあります。
ガスコンロ設置工事に関わる主な資格の一例として、液化石油ガス設備士(プロパンガスの場合に必要)、簡易内管施工士(都市ガスの軽微な配管工事)、ガス機器設置スペシャリスト(業界団体の自主認定)などがあります。こうした資格を組織として保有・管理している大手業者を選ぶことが、施工品質を担保する上で最も確実な方法です。
「10年保証」の落とし穴を知っておかなければならない
多くの業者が「10年保証」を強みにしていますが、この保証には見落とされがちな落とし穴があります。
コンロが本格的に故障するのは使用開始から12~13年以降が多く、10年保証が切れた直後から本格的なトラブルが出始めるという現実があります。また、製造終了から約10年で部品供給が終わるため、保証期間内でも「部品がなく修理できない」という事態が起き得ることもあります。
最も見落とされがちなのが「10年後に業者が存続しているか」という問題です。小規模業者の場合、廃業・事業縮小のリスクは低くありません。保証書があっても連絡先がなければ意味をなしません。
こうした観点から、長期的な安心を考えるなら「財務基盤が安定した上場企業に工事を依頼する」ことが最善策です。東京ガス(東証プライム上場)のような大手インフラ企業は倒産リスクが格段に低く、認定施工会社制度により工事資格の保有が組織として担保されている点も安心材料です。
ガスコンロの交換はこちらから
まとめ:ブランド名より「機能」で選ぶことが正解
ノーリツとハーマンは同じグループ会社であり、基本的な技術基盤を共有しています。「ノーリツかハーマンか」で悩むより、「自分の生活スタイルに何が必要か」で選ぶことが最も大切な視点です。
温度管理が重要な方は温度クック搭載のノーリツ機種へ。魚をよく焼く方やグリルのニオイを気にする方にはハーマンブランドの機種へ。デザイン重視の方にはハーマンの天板デザインが気に入ったのであればハーマンへ。コストパフォーマンスを重視する方はノーリツのファミやピアットへ。
どちらを選ぶにしても、施工業者の選定は入念に行ってください。資格を保有し、財務基盤が安定した信頼できる業者に依頼することで、コンロ本来の性能を長期にわたって安心して使い続けることができます。
ガスコンロ交換おすすめサービス一覧
東京ガスの機器交換
首都圏のインフラを支える最大手ならではの、他社には真似できない圧倒的な安心感が最大の魅力です。Web専用サービスに特化することで、ネット業者並みの低価格を実現しつつ、東京ガスの厳しい審査をパスした認定プロによる高品質な施工が受けられます。
ガスコンロの交換はこちら