ココットプレートにアルミホイルを敷くのは危険?引火・燃えるリスクと正しい使い方

この記事を読むと分かること
  • ガスコンロのグリルとアルミホイルの組み合わせで引火・発火する仕組みが分かる
  • ココットプレートでアルミホイルを使う際の安全な方法と、避けるべき使い方が分かる
  • グリル調理を安全に行うための正しい知識が身につく
ココットプレートや魚焼きグリルにアルミホイルを敷く使い方は、脂の多い食材ではやめてください。製品評価技術基盤機構(NITE)は2023年9月28日の注意喚起で、事故を防ぐポイントのひとつとして「脂の多い料理には、グリル焼網の上や下にアルミ箔を敷かない」を挙げています(2026年9月11日確認)。燃えるのはアルミホイルではなく、その上にたまった脂です。
この記事では、リンナイの公式Q&Aと国の事故情報で確認できたことだけを書きます。確認できなかったことは「確認できなかった」と書きます。

リンナイ ココットプレートとはどんな調理器具か

ココットプレートは、リンナイ製ガスコンロのグリル庫内に入れて使う、フタ付きの専用調理容器です。焼き網の代わりに庫内へセットし、フタをしたまま加熱します。
リンナイの製品ページは、フタの開口スリットから直火が届くこと、熱がムラなく伝わるアルミ素材であること、そしてスリットの設計によってグリル庫内に油を飛ばさずに済むことを、この製品の特徴として挙げています(2026年9月11日確認)。リッセの全機種には、ワイドグリル用のRBO-PC90WAが標準で付属します(リンナイ公式サイト・2026年9月11日確認)。
使う場所はグリルの中だけです。リンナイの公式Q&Aは、ココットプレートをコンロの上で使うと損傷や機器故障の原因になるため、グリルのみで使うように回答しています(2022年3月14日更新の回答・2026年9月11日確認)。
なお、アルミホイルに頼りたくなる背景には、グリル庫内の汚れが落ちにくいという事情があることも多いはずです。庫内のコーティングが傷んでいるなら掃除で戻すのは難しく、本体の交換が現実的な解決策になります。関東圏にお住まいなら、申し込みから工事まで一社で完結する「東京ガスの機器交換」で費用の目安を確かめられます。

ココットプレートにアルミホイルを敷いてもいいですか

リンナイが一般に公開している範囲では、ココットプレートの中にアルミホイルを敷いてよいかどうかを示した記載は見つかりませんでした(2026年9月11日調査)。判断できるのは、お使いの機種の取扱説明書だけです。
実際に調べた結果はこうです。リンナイ公式のQ&Aサイトを「アルミホイル」で検索すると該当0件、「アルミはく」でも0件でした。リンナイの総合商品情報サイトのサイト内検索も0件です(いずれも2026年9月11日)。
※ 「公開情報に無い」は「使ってよい」でも「絶対に禁止」でもありません。機種ごとにグリルの方式(水あり/水なし)もフタの形状も違うため、メーカーは個別の取扱説明書に判断を委ねています。
一方で、焼き網については国の機関がはっきり書いています。次の章で見ます。

アルミホイルをグリルで使うと燃える理由

「グリルの網や受け皿にアルミホイルを敷けば掃除が楽になるのでは」と考える方は多いのですが、脂の多い食材ではこれが火災の原因になります。
魚や鶏肉などの脂分が多い食材を焼くと、食材から溶け出した脂がアルミホイルの上にたまります。これがバーナーの炎や高温の輻射熱で加熱され、発火点に達した瞬間に引火します。本来なら脂は網の下へ落ちて受け皿で受け止められますが、ホイルを敷くと脂の逃げ場がなくなり、炎のすぐ近くに脂の溜まりができます。
アルミニウムの融点は約660℃で、グリルの庫内温度では溶けません。「溶けないから安全」という認識自体は間違っていませんが、問題はアルミホイルではなく、その上に溜まった油脂が引火することです。アルミホイルが燃えるのではなく、アルミホイル上の油が燃えるのです。

ガスこんろ事故195件のうち43件は「汚れ」と「誤った時短術」が原因です

製品評価技術基盤機構(NITE)は2023年9月28日に、「時短家事で火事にならないために」と題した注意喚起を発表しています。そこに載っている集計は次のとおりです(2026年9月11日確認)。
  • 2018年度から2022年度にNITEへ通知されたガスこんろの事故は、合計195件
  • そのうち半分以上にあたる108件が、使用者の誤使用・不注意によるもの
  • 誤使用・不注意の中でも「汚れの放置」や「誤った掃除の時短術」によるものが43件
NITEはこの資料の中で、鶏皮などの脂の多い食材をグリルで調理する際に、汚れを防ぐためグリル焼網の上にアルミ箔を敷くと、たまった脂が発火したり、飛び散った脂に引火したりするおそれがある、としています。あわせて公開された再現映像のタイトルは「アルミ箔の上にたまった脂が発火」です。
ここで見落とされやすいのが「下」です。NITEが挙げた事故を防ぐポイントは、脂の多い料理には、グリル焼網の上や下にアルミ箔を敷かないという書き方になっています。網の上に敷くのはもちろん、掃除を楽にするために網の下へ敷くことも、同じように避ける対象です。

取扱説明書は、グリル皿と焼網について3つを禁止しています

リンナイのビルトインコンロ取扱説明書は、グリルまわりのアルミはくについて3つを「警告」の区分で挙げています。いずれもココットプレートの内側の話ではなく、グリル皿・グリル焼網・排気口の話です。
禁止されている行為取扱説明書が挙げる理由
グリル皿にグリル石やグリルシート、アルミはくなどを使用しない異常燃焼による一酸化炭素中毒や、機器損傷の原因になります
脂が多く出る調理時は、グリル皿、グリル焼網にアルミはくを敷かないアルミはくの上に脂がたまり、過熱され、発火するおそれがあります
排気口にふきんやものをのせたり、排気口をアルミはくなどでふさがない異常燃焼による一酸化炭素中毒や火災、機器焼損の原因になります
※ 出典:リンナイ ビルトインコンロ取扱説明書(RHS71W22EVC ほか)15ページおよび16ページ。2026年9月10日に確認。
見落とされやすいのは1つ目です。グリルシートも、アルミはくと並べて禁止されています。「ホイルの代わりにグリルシートを敷けばいい」という置き換えは、リンナイのコンロでは成り立ちません。
3つ目の排気口も落とし穴です。汚れの付着を防ぐつもりで排気口にアルミホイルをかぶせると、庫内の煙と熱の逃げ道をふさぐことになります。

ココットプレートでアルミホイルを使う場合の安全な方法

プレートの中に食材を包んだ形でアルミホイルを使う場合は、比較的安全に使用できます。たとえば、野菜や魚を包み焼きにする場合、アルミホイルで包んだ食材をココットプレートに入れて蓋をして加熱する方法であれば、油脂がアルミホイルの外に流れ出しにくく、引火のリスクを低く抑えられます。
一方で、プレートの内側に1枚を敷きこむ使い方は、おすすめできません。リンナイは内側の可否を明記していませんが、この容器の構造そのものが「敷かないこと」を前提にしているためです。
ココットプレートの構造内側に敷くとどうなるか
底面がウェーブ形状で、調理中の油を両側の溝に流し込む溝への導線がふさがれ、脂が食材の下にとどまる
フタのスリットから直火が届いて皮目を焼き上げる食材の上にかぶせると直火が当たらず、焼き色がつかない
内側はフッ素加工(本体はアルミ製)ホイルの出し入れやこすれで加工を傷めやすい
※ 表の左列はリンナイが公表しているココットプレートの構造説明です。右列は、その構造から導かれる帰結であり、リンナイが個別に検証を公表しているものではありません。
つまりアルミホイルは、この容器が持っている「脂を落とす」「直火で焼く」という2つの働きを、両方とも止めてしまいます。汚れを減らすつもりの1枚が、仕上がりを落としたうえに脂を庫内に残す側へ働くわけです。

グリルのアルミホイル使用でやってはいけないこと

以下のような使い方は避けてください。
  • グリルの底(受け皿)にアルミホイルを直接敷く行為:受け皿はグリルで調理した際に流れ落ちる脂を受け止める部品ですが、ここにアルミホイルを敷くと脂がたまりやすくなり、バーナーの炎に近い高温環境下で引火する可能性が大幅に上がります。
  • 焼き網の下にアルミホイルを広げる行為:NITEが「上や下」と両方を挙げているのがこれにあたります。掃除を楽にする目的で敷かれることが多い場所です。
  • 蓋をしない状態で、ココットプレートの外側にアルミホイルを敷く行為:脂が外に流れ出てバーナー周辺に引火するリスクがあります。
  • 排気口をふさぐ形にアルミホイルを広げる行為:グリルの排気口の位置は機種によって違います。ふさぐ形になっていないか、取扱説明書の図で確かめてください。

アルミホイルを敷きたくなるのは、くっつくからではありませんか

グリルにホイルを敷く動機の多くは「魚が網にくっつくのが嫌」「洗うのが面倒」の2つです。どちらにも、ホイル以外の答えがあります。
リンナイの公式Q&Aは、網が冷えた状態だと食材がくっつきやすくなると説明したうえで、魚を置く前に焼き網へ食用油を塗り、1〜2分の予熱を行うことを案内しています(2024年7月24日更新の回答・2026年9月11日確認)。
※ 同じ回答に、予熱の状況によってはグリルのオートメニュー(自動調理)が使えない場合がある、という注記があります。
そしてココットプレートを使う場合は、そもそも網に食材を載せません。フタをしたプレートの中で焼くので、くっつきと庫内の汚れの両方が減ります。ホイルの代わりになるのは、この使い方です。
くっつきへの具体的な対処はココットプレートで魚がくっつく原因と対策に、網焼きとの違いはココットプレートと網焼きの違いにまとめています。

正しいグリル掃除の効率化方法

アルミホイルを使わずにグリルを清潔に保つ最善の方法は、ココットプレートを正しく使うことです。蓋をして調理するだけで油はねを大幅に抑えられ、庫内の掃除頻度を下げられます。
グリルの受け皿には水を入れて使います(水なし両面焼きタイプを除く)。水が脂を受け止めることで、直接バーナーに脂が落ちて燃えるリスクを防げます。使用後は受け皿を早めに洗い、油脂を溜めないことが掃除の基本です。
洗うときの注意がひとつあります。ココットプレート本体は食洗機で洗えません。リンナイの公式Q&Aは、ココットプレートカバーは食洗機を使用できるが、本体は表面にフッ素加工をしているため変色・変質のおそれがあり、食洗機の使用は控えるように回答しています(2022年5月9日更新の回答・2026年9月11日確認)。落とし方の手順はココットプレートの正しい掃除方法にまとめています。

グリルの火が途中で消えるのは、故障ではないことがあります

グリル過熱防止機能は、調理物を入れずに空焼きした場合や、庫内の温度が異常に高くなった場合に自動で消火する機能です(リンナイ公式Q&A・2026年9月11日確認)。消火と同時に、ブザー音やエラー番号で知らせます。庫内の温度がある程度下がるまで使えないので、約5分待ってから点火操作をしてください。3回、4回と連続で使った場合にも作動することがあります。
アルミホイルの上で脂が異常に燃えたときも、庫内は高温になります。途中で火が消えたら、原因を確かめずに点け直さないでください。
なお、コンロを買ったあと最初にグリルを使うときは、部品に付いた加工油を焼き切るための空焼きが必要です。リンナイは目安を、卓上式のガステーブルで約5分、ビルトインガスコンロで6〜7分としています。このときココットプレートやザ・ココット、トースト・ピザプレートを庫内に入れたままにしないでください。コーティングを傷めてこびりつきやすくなったり、変色やはがれの原因になったりすると案内されています(2024年11月11日公開の回答・2026年9月11日確認)。

よくある質問

ココットプレートの中にアルミホイルを敷いてもいいですか。
リンナイが公開しているQ&Aとサイト内検索では、可否を示す記載が見つかりませんでした(2026年9月11日調査)。お使いの機種の取扱説明書で確認してください。少なくとも焼き網については、NITEが脂の多い料理では上にも下にも敷かないよう注意喚起しています。
ホイル焼きはグリルでできますか。
食材をアルミホイルで包んで焼く方法は、脂がホイルの外へ流れ出にくいため、敷く使い方よりリスクが低くなります。包みが開いて脂が流れ出ないよう、しっかり閉じてから加熱してください。
アルミホイルは何度で溶けますか。
アルミニウムの融点は約660℃です。グリルの庫内温度では溶けません。火災の原因になるのはホイルそのものではなく、その上にたまった脂です。
グリルの受け皿には水を入れますか。
水を入れる方式と、水なしで使う方式があります。方式は機種によって違うので、必ず取扱説明書の表示で確認してください。水なしのグリルに水を入れる、あるいはその逆は、どちらも誤った使い方です。
ココットプレートは食洗機で洗えますか。
本体は洗えません。リンナイは、ココットプレートカバーは食洗機を使用できるが、本体はフッ素加工のため変色・変質のおそれがあり使用を控えるように回答しています(2022年5月9日更新の回答)。
古いコンロでもココットプレートは使えますか。
機種によります。リンナイは、お使いのガスコンロの本体型番からココットプレートが使えるかを調べる仕組みを公式に用意しています。対応していない機種に無理に流用することはできません。
ココットプレートの型番とサイズを教えてください。
グリルの幅に合わせて2種類あり、寸法が違います。
型番対象グリル外形寸法重量価格(税込)
RBO-PC90WAワイドグリル高さ52×幅243×奥行306mm1,150g11,000円
RBO-PC91SA標準グリル高さ50×幅228×奥行306mm1,100g11,000円
※ 価格はリンナイ公式部品販売サイトの表示(2026年9月10日確認)。フタがつかみにくいときは、専用のふた取っ手(RBO-PCT-1・税込2,200円)が別売されています。

まとめ

ココットプレートや魚焼きグリルにアルミホイルを無造作に敷くと、たまった脂に引火する火災リスクがあります。アルミニウムの融点は約660℃でグリル庫内では溶けませんが、燃えるのはホイルではなく、その上の油脂です。
NITEは2018年度から2022年度のガスこんろ事故195件のうち43件が「汚れの放置」や「誤った掃除の時短術」によるものだったとして、脂の多い料理ではグリル焼網の上にも下にもアルミ箔を敷かないよう注意喚起しています。
食材を包む目的でのホイル使用は成立しますが、敷く使い方は避けてください。掃除を楽にしたいのであれば、フタをしたココットプレートで焼くほうが確実です。ココットプレート自体の使い勝手や不満点はリンナイ ココットプレートの後悔ポイントにまとめています。

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