ノーリツのマルチグリルで網焼きしたいときの対処法|焼け目をつけるコツと波型プレートの活用法
この記事を読むと分かること
- ノーリツのマルチグリルが網焼きの構造を持たない理由と、それでも焼け目がつく波型プレートの使い方
- 網焼き感覚に最も近い仕上がりを実現するための温度設定・食材の置き方・時間調整の実践テクニック
- マルチグリルの掃除の楽さと多機能性のメリット、網焼きとの違いを公平に比較
「マルチグリルが便利そうだけど、網焼きのあの香ばしい焼け目がつかないなら選びたくない…」
ノーリツのマルチグリル搭載コンロへの交換を検討している方から、マルチグリルを使い始めたばかりの方まで、「網焼きがしたい」という声は少なくありません。
はっきり言います、ノーリツのマルチグリルは従来の網焼き(焼き網)の構造を持ちません。しかし、「網焼きの焼け目がない」問題は、少しの工夫と正しい道具の選択で大部分解決できます。
この記事では、マルチグリルの機能の全容を整理した上で、網焼きに最も近い仕上がりを実現する実践的な方法と、マルチグリルだからこそできる新しい料理の可能性まで、幅広く解説します。
ノーリツのマルチグリルとは何か
網焼き(焼き網)を持たない「第三のグリル」
ノーリツのマルチグリルは、従来のようにグリル庫内に焼き網を張る方式ではなく、代わりに専用の「プレートパン」をセットする方式を採用した画期的なグリルです。
過去のグリルは「魚を焼く機械」という位置づけでしたが、マルチグリルは「グリル庫内のパンオーブン」という発想で設計されています。魚ばかりでなく、肉、野菜、パン、ケーキなど、従来のグリルでは難しかった多様な料理ができるようになった点が最大の進化です。
プレートパンの種類と特徴
マルチグリルに対応したプレートパンには、大きく分けて以下の種類があります。
波型プレートパン:底面に波型の凹凸があり、食材が直接熱源に当たる面を減らすとともに、余分な脂を凹部にためる構造になっています。魚、肉、トーストなどを焼く際に焼け目がつくのが特徴です。
フラットプレート:底面が平らなプレートで、炒め物やノンフライ調理、揚げ物の温め直しなど幅広い料理に対応しています。
深型キャセロール:グリル庫内で煮る・蒸す・焼くなど、専用の深型金属容器で本格的な料理が可能になります。
網焼きの焼け目を実現するのに最も有効なのが波型プレートパンです。
波型プレートパンで網焼きに近い仕上がりを実現する
波型の凹凸が焼け目を作る
波型プレートパンの凸部(山の部分)が直接熱源に当たる際に高温になり、食材との接触面に網焼きに似た焼け目がつきます。山と山の間の谷には脂が落ち、食材が脂焼けになりにくいという別の利点もあります。
焼け目がつくかどうかは、使っているプレートの形状で変わります。手元のプレートが平らなフラット型なら、波型を追加で揃えるかどうかが分かれ目になります。
焼け目をはっきりつける3つのコツ
波型プレートを使っても「焼け目が薄い」と感じる方は、以下の3つのコツを試してみてください。
コツ1:予熱を十分に行う
プレートを空の状態でグリル庫内に入れ、3〜5分間予熱してから食材を投入すると、入れた瞬間に表面が高温で焼かれ、焼け目がつきやすくなります。脂分が少ない鶏むね肉や魚に特に効果的です。
コツ2:食材の水分をしっかり拭く
魚や肉の表面に水分が多いと、水蒸気が発生して「焼く」より「蒸す」状態になりやすくなります。事前にキッチンペーパーで表面の水分をしっかり拭き取ると、こんがり焼けやすくなります。
コツ3:自動メニューをうまく使う
ノーリツのマルチグリルには、食材と焼き加減を選ぶと火力と時間を自動で調整する「オートメニュー」があります。公式の性能早見表の記載はオートメニュー14メニュー・調理モード12モードです(2026年9月時点・ノーリツ公式で確認)。なお「オートグリル」はリンナイの機能名です。これを使うことで、不要な焼き過ぎや生焼けを防ぎつつ、適度な表面の焼け目が実現できます。
網焼きとの正直な比較
波型プレートである程度の焼け目は実現できますが、従来の焼き網による網焼きと完全に同じかと言われれば、正直に言って少し違いはあります。
従来の網焼きは上下の炎が立体的に包み込むように加熱し、魚の表面が全方位から熱される感覚があります。波型プレートでは、プレートと食材の接触面の焼け目はつきますが、魚の腹の部分など、プレートに接触しない面の焼け目のつき方は従来式と異なります。
「網焼きの腕前が大切」という方や、「魚を焼くことにこだわりがある」という方は、正直に言うとこの違いに失望するかもしれません。しかし、一方で網の掃除が不要になるという大きなメリットもあります。
マルチグリルの本当の強み:掃除の楽さと多機能性
網と受け皿の手入れから解放される
マルチグリルで最も多く語られている評価が「掃除が極端に楽」という点です。従来のグリルで最も手間な作業の一つが、油と魚の汚れがこびりついた網の掃除です。これが不要になり、プレートパンをお皿一枚洗う感覚で済むのは、日常的な清潔さが大きく改善されます。
手入れの手間は、グリルを使う頻度が高い家庭ほど差が出ます。週に何回グリルを使うかを先に数えておくと、この差をどれだけ重く見るべきかが決まります。
魚以外の料理も広がる
マルチグリル最大の魅力は、魚以外の多様な料理をグリル庫内で作れる点です。
トースト:波型プレートで焼くと、裏面までカリッと仕上がり、トースターを置かずに済ませている人もいます。
ノンフライ調理:少量の油をフラットプレートに塗り、余分な脂を凹部にためながら調理することで、揚げ物に近い食感を少ない油で実現できます。
グリルで煮るシチュー:キャセロールを使うと、グリル庫内の熱を使って煮崩れしにくい本格的なシチューやカレーも作れます。
パンやケーキの発酵・焼き上げ:キャセロールで発酵の環境をつくり、そのまま焼き上げまで続けてできる機種もあります。お菓子作り好きには、この機能は特に人気があります。
マルチグリルのデメリットも正直にとらえる
網焼き感がなくなることへの対処法
従来のグリルで網焼きの香ばしさ・風味を感じていた方は、マルチグリルに変えることで「香りが弱い」と感じる方もいます。網焼きの燻煙効果を活用した香りが好きな方には、これは確かにデメリットと言えるでしょう。
逆に、プレートパンで焼く方式は脂が谷にたまるので、焼き網で直火に脂が落ちる場合よりも煙は出にくくなります。香ばしさと煙の少なさは、どちらかを取る関係にあると考えておくと選びやすくなります。
準備負担と気をつけたい点
マルチグリルの機能を十分に活かすには、キャセロールや波型プレートなどの専用容器を追加購入する必要がある場合があります。機種によっては標準付属とオプション追加で内容が異なるため、購入前に確認しておくことをおすすめします。
また、機種によって毎日の調理で使う容器が少なかったり、キャセロールが付属しないモデルがある一方で、プログレのような上位機種では、プレートパンの種類もセット内容に含まれる場合があります。価格と機能のバランスを事前に確認しておくことが大切です。
コンロ交換の際に知っておくべきこと
機能面だけでなく施工業者の信頼性も重要
マルチグリル搭載コンロに交換する際には、機能面の確認だけでなく、施工業者の信頼性も必ず確認してください。もとと同じ位置のガス栓につなぎ替えるだけなら、特別な資格は要りません。ガス栓の増設や位置替えを伴う場合に、簡易内管施工士(国家資格ではなく、ガス事業者等の認定です)が必要になります。見積もりの段階で、どちらの工事になるのかを確認してください。
「10年保証」に目が行きがちですが、故障が増える年数を公表しているメーカーは見つかりません。公表されているのは設計上の標準使用期間と、部品の保有期間だけです。ノーリツは補修用性能部品を製造打ち切り後5年、リンナイはビルトイン式ガスこんろの整備用部品を製造打ち切り後10年としています。どちらも起算は「買った日」ではなく「その機種の製造が終わった日」です。保証は年数の長さよりも、誰が引き受けるのか(メーカー保証か施工保証か)を書面で確かめてください。
東京ガスの都市ガス供給エリアであれば、東京ガスの機器交換サービスで見積もりが取れます。工事は東京ガスの審査を通った認定施工会社が担当し、申し込みから工事までの窓口が1社に揃います。
まとめ:マルチグリルと上手に付き合って毎日の料理を楽しみに
ノーリツのマルチグリルは網焼きの構造を持ちませんが、波型プレートパンを上手に使うことで、網焼きに近い焼け目や、求める仕上がりを実現することができます。
予熱を丁寧に行い、食材の水分を拭いてから投入する、自動メニューを活用するの3つのコツで、焼け目は大幅に改善できます。そして網の掃除不要という大きなメリットは、網焼きの不便を十分上回る価値があります。
マルチグリルの機能を使いこなすことで、毎日の台所作業がずっと楽になります。新しいコンロへの交換を検討されている方は、施工業者の実績と、必要な資格の有無、そして焼き網のグリルも選択肢として出してくれるかを確かめたうえで、任せられる業者を選んでください。
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