ガスコンロの大掃除・掃除方法完全ガイド|五徳・バーナー・グリルを徹底クリーン

この記事を読むと分かること
  • ガスコンロの五徳・バーナー・天板・グリルの掃除手順
  • 重曹が効く汚れと、効かない汚れの違い
  • 天板の素材によっては重曹を使ってはいけないこと

ガスコンロの汚れは2種類あります

ガスコンロの汚れは、油汚れと焦げ汚れに分かれます。落とし方がまったく違うので、最初に見分けてください。
汚れ正体性質落とし方
油汚れ調理中に飛んだ油・皮脂酸性アルカリ性の重曹・セスキで中和して分解する
焦げ汚れ油や食材が加熱されて炭化したものほぼ中性(炭素)ゆるめてから削り落とす
酸性の汚れはアルカリ性で落とす。これが基本です。油汚れが酸性なので、弱アルカリ性の重曹やセスキ炭酸ソーダが効きます。
ただし焦げは違います。炭化してしまった部分は、もう化学反応では溶けません。重曹を使うのは「中和するため」ではなく、こびりついた油分をゆるめ、粒子の研磨作用で削り落とすためです。「重曹で煮れば焦げが溶ける」という説明を見かけますが、実際に起きているのは軟化と研磨です。だから最後は必ずこすります。
重曹が使えない天板があります。アルミ製の天板(リンナイのラックリーナ、メタルトップなど)に重曹・セスキ・アルカリ電解水を使うと、黒く変色して元に戻りません。次章の素材別の注意を先に読んでください。

掃除の前に用意するもの

  • 重曹(炭酸水素ナトリウム)
  • 食器用の中性洗剤
  • 使い古した歯ブラシ、柔らかいスポンジ
  • 食品保存用のポリ袋(つけ置き用)
  • 乾いた布
100円ショップで揃います。専用の洗剤は要りません。
作業前に必ずガスの元栓を閉め、コンロが完全に冷めてから始めてください。熱いうちに水をかけると、天板が変形したり割れたりすることがあります。

五徳(ごとく)の掃除

五徳は最も汚れが溜まる部品です。焦げが層になって固まる前に落とすのが一番楽です。

軽い汚れ

ポリ袋に五徳と、重曹を溶かしたぬるま湯(40〜50℃)を入れて口を閉じ、30分〜1時間つけ置きします。取り出したら歯ブラシとスポンジでこすり、よくすすいで水気を拭き取ります。

固まった焦げ

鍋に水2Lと重曹大さじ2を入れ、五徳を沈めて火にかけます。沸騰したら弱火で10分ほど煮て、火を止めたまま冷めるのを待ちます。冷めてから歯ブラシでこすり落としてください。熱いまま取り出すと火傷します。
アルミ製の五徳は煮洗いしないでください。アルミは酸にもアルカリにも反応する両性金属で、重曹水で煮ると黒く変色します。ホーロー製・ステンレス製なら問題ありません。材質は取扱説明書で確認してください。

バーナーの掃除

バーナーキャップには炎が出る小さな穴(炎孔)が並んでいます。ここが詰まると点火不良や不完全燃焼の原因になります。
バーナーキャップは外して、重曹を溶かしたぬるま湯につけ置きしたあと、使い古した歯ブラシで穴を一つずつなぞって詰まりを取ります。針金や金属たわしで穴を削らないでください。穴の形が変わると炎の出方が変わります。
バーナー本体は取り外せない機種が多いので、固く絞った布で拭き取ります。水をかけるのは避けてください。内部の点火装置や配線に水が入ると故障します。

天板の掃除 ── 素材で洗剤が変わります

ここが一番間違えやすいところです。天板の素材を確認してから洗剤を選んでください。
天板の素材重曹・アルカリ洗剤注意点
ガラストップ避けるコーティングが化学的に劣化します。中性洗剤を使ってください。研磨剤・金属たわしも不可
アルミトップ(ラックリーナ・メタルトップ)厳禁アルミが反応して黒く変色します。元に戻りません
ホーロー短時間なら可アルカリが残ると変色します。使ったらすぐ拭き取ってください
ステンレス可目に沿って拭くと跡が残りにくくなります
リンナイ・ノーリツ・パロマの3社とも、公式のお手入れ案内で「アルカリ性洗剤・クレンザー・研磨剤入りスポンジは避けること」と書いています。重曹は弱いとはいえアルカリ性なので、これに含まれます。日常の手入れは中性洗剤と柔らかいスポンジが基本だと考えてください。
汚れが落ちないときは、力を入れるのではなく、中性洗剤を含ませた布を置いて時間をかけてふやかしてから拭きます。

グリルの掃除

受け皿と網は使ったその日に洗うのが最も楽です。冷めてから、重曹を溶かしたお湯につけ置きし、スポンジで洗います。
庫内の壁面は、重曹水を含ませた布で拭きます。汚れがひどいときは、重曹水を含ませたキッチンペーパーを貼り付けてラップで覆い、30分ほど置いてから拭き取ってください。
扉のガラスは、内側に油が焼き付いていることが多い部分です。中性洗剤を含ませた布で拭き、それでも落ちない場合はスクレーパーが使えるかを取扱説明書で確認してください。
最近の機種には「水なし両面焼き」でグリル皿にセラミックやフッ素の加工がされているものがあります。この加工面に研磨剤や金属たわしを使うと、加工が剥がれて汚れが付きやすくなります。柔らかいスポンジだけを使ってください。

掃除の頻度

タイミングやること
使うたび天板を乾いた布で拭く(油が固まる前に取る)
週1回五徳を外して洗う
月1回バーナーキャップの炎孔を歯ブラシで掃除する
半年に1回グリル庫内を分解して掃除する
大掃除でまとめてやるより、使うたびに拭くほうが結果的に楽です。油は冷えて固まると落ちにくくなり、加熱を繰り返すと炭化して落ちなくなります。

掃除しても直らないときは、機器の寿命かもしれません

掃除は汚れを取るものであって、部品の劣化は直せません。次の症状が出ているなら、掃除の問題ではありません。
  • バーナーキャップを掃除しても点火しない、途中で消える
  • 炎がオレンジ色、または片側だけ弱い
  • ガスのにおいがする(この場合はすぐに元栓を閉めてガス会社へ)
  • 天板のコーティングが広範囲に剥がれている
ガスコンロの寿命は10年前後が目安です。メーカーの部品保有期間も製造終了から数年で切れるため、10年を超えると修理そのものができなくなることがあります。修理費が数万円かかるなら、交換のほうが結果的に安く済むケースは珍しくありません。

まとめ

  • 油汚れは酸性。だからアルカリ性の重曹・セスキが効きます
  • 焦げは炭化しているので溶けません。ゆるめてから削り落とします
  • アルミ天板(ラックリーナ・メタルトップ)に重曹は厳禁。黒く変色して戻りません
  • ガラストップも中性洗剤が基本。アルカリはコーティングを傷めます
  • 五徳の煮洗いはホーロー・ステンレスのみ。アルミの五徳は煮ないこと
  • バーナーの炎孔は歯ブラシで。針金で削らない
  • 掃除しても点火しない・炎がオレンジ色なら、掃除ではなく機器の劣化です

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