ガスコンロの五徳がぐらつく原因と対処法|自分でできる修正から交換の判断基準まで

この記事を読むと分かること
  • ガスコンロの五徳がぐらつく主な原因と、それぞれに対応した具体的な対処法
  • 五徳の交換方法と適切な時期の見極め方
  • ぐらつきを放置することの危険性と、コンロ交換が必要なケースの見分け方

五徳がぐらぐらして鍋が不安定——放置するのは危険です

ガスコンロで鍋を置いたら五徳がグラグラした、大きな鍋を乗せると傾いた、炒め物で鍋を振ると五徳が動く……そんな経験はありませんか?
「多少ぐらつく程度なら使えるから大丈夫」と思っていませんか?実は五徳のぐらつきは、調理中の鍋の落下・傾き・転倒という事故リスクに直結します。熱い汁物が入った鍋が傾けば、深刻な火傷や火災に発展する可能性があります。
五徳がぐらつく原因はいくつかあり、多くのケースは自分で対処できます。この記事では原因別の対処法を詳しくお伝えします。
ぐらつきが「許容範囲」かどうかは、感覚ではなく手順で切り分けられます。①火を消して十分に冷ましてから五徳を真上に持ち上げて外す ②平らな台に置いて、脚(爪)が全部そろって接地するか見る ③天板側のくぼみに欠けや変形がないか見る ④はめ直して「スポッ」という手応えがあるか確かめる。この4つで、原因が五徳の側にあるのか、天板・本体の側にあるのかが分かります。
五徳のぐらつきは「仕様」や「気にしすぎ」ではなく、適切に対処すべきトラブルです。
なお、五徳そのものは動いていないのに小鍋やフライパンだけが傾く場合は、原因が別のところにあります。→ ガスコンロで鍋座りが悪い原因と解決策
なお、五徳の変形が直らない場合や、天板そのものが歪んでいる場合は、本体を替える段階に来ています。10年前後お使いなら、修理費と交換費を並べて比べたほうが納得して決められます。関東圏にお住まいなら、申し込みから工事まで一社で完結する「東京ガスの機器交換」で先に見積もりを取っておくと、判断が早く済みます。

五徳とは何か——役割と構造を理解する

「五徳(ごとく)」とはガスコンロのバーナーを囲むように設置された金属製の台のことで、鍋やフライパンを支える役割を担っています。多くの五徳は鋳鉄(鉄を鋳造したもの)製で、バーナーを囲む3〜4本の爪状の支柱と、それを支えるリング部分で構成されています。
五徳はバーナーヘッド(バーナーキャップ)の外周に設置され、コンロ天板の専用のくぼみ(凸凹合わせの固定ポイント)にはまって固定されます。外すときは真上に持ち上げるだけで外れ、付けるときはくぼみに合わせて「スポッ」とはめ込む単純な構造です。
天板と五徳に使われている素材の違いは、こちらで比べています。→ ビルトインコンロのステンレスとホーローはどっちがいい?天板・五徳素材を徹底比較

五徳がぐらつく原因——4つのパターンを確認する

ぐらつきの原因は大きく分けて4つあります。まず自分のコンロがどのケースに当てはまるか確認してください。

パターン1:五徳の取り付け位置がずれている

最も多い原因が「取り付け位置のずれ」です。五徳の裏側には2か所の凸(出っ張り)があり、コンロ側のくぼみ(凹)に正確にはまっているときだけしっかり固定されます。
掃除や移動の際に五徳を外して戻すとき、向きが間違っていたり、凹凸がしっかりかみ合っていないと、五徳が不安定になります。この場合の対処法は「五徳を正しく付け直す」だけで解決します。
確認方法:五徳を一度完全に外してから、裏側の凸を確認し、コンロ側の凹に正確に合わせてはめ直してください。「スポッ」という確かな手応えがあればOKです。

パターン2:五徳が変形・歪んでいる

長年の使用や衝撃によって五徳自体が変形・歪んでいる場合、どれだけ正確に取り付け直しても安定しません。
確認方法:五徳を外して平らな台の上に置いたとき、脚(爪)の高さが揃っているか確認します。どれかが浮いていたり、全体が傾いていたりする場合は変形しています。
軽度の歪みであれば、硬い床や台の上に置いて、変形している部分をゴムハンマーや布を当てた金づちで軽く叩いて修正できる場合があります。ただし、鋳鉄製の五徳は叩きすぎると割れることがありますので、慎重に行ってください。修正困難な場合は五徳の交換が必要です。
素材によって扱い方が変わる点は、こちらにまとめています。→ メタルトップコンロの五徳は食洗機で洗える?素材別の正解とサビ対処法を解説

パターン3:コンロ本体が傾いている

五徳自体に問題がないのにぐらつく場合、コンロ本体が設置されている台(ビルトインの場合はキャビネット)が傾いているケースがあります。
確認方法:水準器(スマートフォンの水平チェックアプリでも可)を使って天板の水平を確認します。明らかに傾いている場合、置き台の脚の高さ調整や、脚の下に薄い板を挟んで水平を取る方法で改善できることがあります。
ただし、ビルトインコンロの場合は設置位置の調整が難しく、キャビネット自体の歪みが原因の場合はリフォーム業者に相談が必要です。
設置工事そのものの流れと費用の内訳は、こちらで解説しています。→ ビルトインガスコンロの設置工事完全ガイド

パターン4:天板のくぼみが変形・損傷している

長年の使用で天板の五徳設置用のくぼみが変形・腐食して、五徳がきちんとはまらなくなるケースもあります。
この場合、五徳を交換しても解決しません。天板交換か、コンロ本体の交換が必要になります。コンロの使用年数が長い場合は、コンロ全体の交換を検討する良いタイミングです。
天板だけを替える場合と本体ごと替える場合の費用差は、こちらで比較しています。→ ガスコンロ天板交換費用の相場

五徳の交換方法——自分でできる手順

五徳の変形・破損が確認された場合、五徳の交換は自分でできます。コンロの修理の中でも最も難易度が低く、工具も必要ありません。

手順1:交換用五徳を入手する

まずお使いのコンロのメーカーと型番を確認し、適合する五徳を購入します。型番はコンロ本体の側面や前面のラベル、または取扱説明書に記載されています。
購入先は以下の通りです。メーカー直販サイトやメーカーのお客様センターに問い合わせる方法が最も確実です。また、家電量販店のアフターサービス窓口やネット通販(Amazon・楽天など)でも純正部品が購入できる場合があります。
注意:五徳はコンロの機種ごとに形状・サイズが異なります。汎用品や他機種用を使用すると、取り付けが不安定になるリスクがあります。必ず純正品または機種対応品を選んでください。
部品を買って直すか、本体ごと替えるかで迷うときの判断基準はこちらです。→ ガスコンロの修理費用の相場を解説!修理と交換どちらが経済的かの判断基準

手順2:古い五徳を取り外す

五徳を真上に持ち上げるだけで外れます。この際、バーナーキャップやバーナーリングは外さなくて構いません。

手順3:新しい五徳を取り付ける

新しい五徳の裏面にある凸(出っ張り)の位置を確認します。コンロ側のくぼみ(凹)にこの凸を合わせて、真上から押し込みます。「スポッ」とはまる感触があれば完成です。
取り付け後、鍋を乗せて軽く揺らしてみてぐらつきがないか確認してください。

五徳の交換時期の目安

五徳には明確な交換時期の基準はありませんが、以下のいずれかに当てはまる場合は交換を検討してください。
「爪に割れ・欠け・変形がある」「鍋を正しく支えられない状態にある」「さびが深く進行し、鍋底に汚れが付く」「どれだけ掃除しても汚れが落ちない状態が続いている」という場合は、五徳を新品に交換する良いタイミングです。
買い替える前に落としきれるかどうかは、こちらの手順で確かめられます。→ ガスコンロの五徳(ゴトク)汚れを簡単に落とす掃除術
純正の五徳は、メーカーの公式オンラインショップで型番を指定して買えます。ノーリツの公式オンラインショップ「NORITZ DAYS」では、左右バーナー用の五徳が1個 1,969円(SPA70PQ)から4,620円(SPA71E8)で、五徳3点とバーナーリングカバー3点の6点セットが9,581円でした(いずれも税込・2026年9月11日時点・同ショップより)。送料は全国一律605円、11,000円以上で無料です。
★五徳は機種ごとに形状が違うので、価格より先に「自分のコンロの品番に適合するか」を確かめてください。同ショップにはコンロの製品番号から対応部品を検索する機能があります。

ぐらつきを放置することのリスク

五徳のぐらつきを「大したことない」と放置していると、以下のリスクが高まります。
最も危険なのは「調理中の鍋の転倒」です。五徳が不安定な状態で大型の鍋や重い調理器具を乗せると、加熱中に転倒する可能性があります。熱い汁物が入った鍋が転倒すれば、大火傷や火災の原因になります。
また「バーナーキャップへの影響」もあります。五徳がずれた状態で使用を続けると、バーナーキャップへの重さのかかり方が均等でなくなり、バーナーキャップの変形や損傷につながることがあります。
バーナーキャップまわりが原因で火がつきにくくなったときの手順はこちらです。→ ガスコンロの火がつきにくいときの掃除方法
「ガスの不完全燃焼」も起こりえます。五徳が正しく設置されていないと、バーナーの炎の広がり方が変わり、鍋底への熱効率が下がるほか、不完全燃焼のリスクも高まります。
そもそも火がつかなくなった場合の切り分けは、こちらで順に確認できます。→ ガスコンロの火がつかない原因と対処法

コンロ全体の交換を検討すべきケース

五徳の交換や調整で解決しない場合、またはコンロの使用年数が長い場合は、コンロ本体の交換が最も合理的な選択肢です。
特に以下のケースに当てはまる場合は、五徳だけの対処では不十分です。コンロの天板自体が変形・腐食している場合、五徳以外にも点火不良・火力低下などのトラブルが出ている場合です。
年数については、「何年で寿命」という数字をメーカーは出していません。公表されているのは次の2つだけです。ノーリツはビルトインコンロの設計上の標準使用期間を製造から10年とし、補修用性能部品の保有期間を製造打ち切り後5年としています。リンナイはビルトインこんろの整備用部品の保有期間を製造打ち切り後10年としています。
★起算点は「買った日」ではなく「製造が打ち切られた日」です。買ったときにその型が何年か売られていた分だけ、部品が手に入る期間は短くなります。修理を繰り返すか買い替えるかは、経過年数ではなく「その型番の部品がまだ出るか」をメーカーに確かめてから決めてください。
買い替えのサインを一覧で確かめたい方はこちらもご覧ください。→ ガスコンロの寿命は何年?交換時期の目安と買い替えすべきサイン

交換を依頼する際の業者選びで大切なこと

ビルトインコンロの交換は、ガス栓につなぎ替える作業を伴います。ここで混同されやすいのが「簡易内管施工士」です。これは国家資格ではなく、また、いまと同じ位置のガス栓につなぎ替えるだけの工事なら必要ありません。必要になるのは、ガス栓の位置を動かす工事(内管の施工)が入るときです。
見積もりの段階で「ガス栓の位置を動かす工事が入るか」を聞いてください。入るなら、その工事を誰が行うのかをあわせて確かめます。
資格と工事の流れをもう少し詳しく知りたい方はこちらです。→ ビルトインコンロのガス管接続工事費用の相場と注意点
比較サイトのランキングは広告費によって順位が決まることが多く、「ランキング1位だから安心」とは言えません。特に「一括見積もりサービス」経由では、複数の業者に個人情報が一斉に提供されるため、電話やメールでの勧誘が増えるリスクもあります。
関東圏(東京ガスのガス供給エリア内)の方には、東京ガスの機器交換を第一推薦とします。工事は東京ガスが認定した施工会社が行い、申し込みから工事・アフターまでの窓口が1社にまとまります。
なお、上場しているかどうかは工事の品質を保証するものではありません。比べるなら、①保証の対象範囲(部品代・出張費・工賃のどこまでか)②自宅が対応エリアに入っているか③追加工事費が発生する条件の3点を、申し込み前に書面で受け取って確かめてください。
東京ガスのエリア外の方には、株式会社交換できるくんが次点です。工事の対応エリアは札幌・仙台・関東・東海・関西・中国・愛媛・福岡の8地区で、全国対応ではありません(2026年9月時点・公式サイトより)。公式サイトの郵便番号判定で、自宅が対象に入っているかを先に確かめてください。

まとめ

ガスコンロの五徳がぐらつく原因は大きく4つ。「取り付けずれ」「五徳の変形」「コンロ本体の傾き」「天板のくぼみ損傷」に分けて確認し、原因に合った対処を行いましょう。
多くのケースは五徳の付け直しか純正五徳への交換で解決しますが、コンロ本体が古い場合や他のトラブルも抱えている場合は、コンロ全体の交換を検討することをおすすめします。五徳のぐらつきは安全に直結する問題ですので、気づいたら早めに対処することが大切です。

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