ハーマンはノーリツの100%子会社|違い・関係と、ブランドが2つ残る理由

この記事を読むと分かること
  • ノーリツとハーマンの正確な関係と、公式沿革でたどれる経緯
  • ブランド名が2つある理由と、今どちらを買うことになるのか
  • ハーマン製品を使っている方が交換時に確認しておくべきこと
ハーマンはノーリツの100%子会社です。法人としては別ですが、実質は同じ会社グループと考えて差し支えありません。
ただしもともとは大阪ガスグループの会社だったという経緯があり、これがブランド名が今も2つ残っている理由につながっています。「型番を検索したのに別ブランドのページが出てきた」という混乱は、この経緯から生まれています。
この記事では、両社の公式サイトで確認できる事実だけを使って関係を整理し、交換を検討している方が実際に気をつけるべき点を説明します。
先に結論だけ
  • 株式会社ハーマンは株式会社ノーリツ(東証プライム上場)の100%子会社
  • ハーマンの設立は1986年。ルーツは1930年創業の陽栄製作所で、国産第1号のガス器具を手がけた歴史ある会社
  • もともとは大阪ガスグループに属していたが、現在はノーリツグループ
  • 現在の新製品はノーリツブランドが主流。ハーマンブランドはOEM供給やキッチンメーカー向けが中心
  • 交換を考えるならブランド名より、既存機器の型番と設置寸法を押さえるほうが実務的

公式沿革でたどるハーマンの歴史

ハーマンは新しい会社ではありません。公式サイトの沿革をたどると、戦前から続く2つの会社が源流であることが分かります。
できごと
1930年株式会社陽栄製作所が事業開始。国産品第1号製品「R-121」が誕生
1950年多田金属工業株式会社が事業開始。鉄コックの生産を開始
1977年多田金属工業が株式会社ターダに社名変更
1986年陽栄製作所(ダンホット)とターダを統合し、株式会社ハーマンが設立
2001年会社分割により、製造部門を株式会社ハーマンプロ、販売部門を株式会社ハーマンに。同年、株式会社ノーリツと業務・資本提携
2011年事業活動を強化するため、ハーマンとハーマンプロを合併統合
※ 株式会社ハーマン公式サイトの沿革をもとに作成。なお1986年に統合された陽栄製作所・ターダの両社は、当時大阪ガスグループに属していました。
1930年の「R-121」は国産品第1号とされており、日本のガス器具の歴史そのものに関わる会社です。ハーマンというブランド名が1986年からなので新興メーカーに見えますが、中身は90年以上の蓄積があります。
もう一つ大事なのが、この系譜は長く大阪ガスグループに属していたという点です。1986年に統合された陽栄製作所・ターダの両社とも、当時は大阪ガスグループの会社でした。ハーマンの本社が今も大阪市此花区にあるのはこの名残です。
その後2001年にノーリツと業務・資本提携を行い、現在はノーリツグループの一員となっています。関西のメーカーが、神戸に本社を置くノーリツの傘下に入ったという流れです。

ノーリツとの関係を正確に言うと

株式会社ハーマンは、株式会社ノーリツの100%子会社です。ノーリツの公式サイトの国内グループ会社一覧にも記載があり、事業内容は「温水機器・厨房機器の製造・販売」とされています。
資本関係としては、ハーマンの主要株主はノーリツで、出資比率は100%とされています。つまりノーリツの完全子会社です。両社の関係は2001年の業務・資本提携から始まっています。
利用者から見て実務的に重要なのは、同じグループの製品なので設計・部品・サポート体制が共通しているという点です。ブランドが違っても、中身は同じ会社のものと考えて差し支えありません。

なぜブランド名が2つあるのか

ハーマンは長くOEM供給を担ってきました。ハーマンが製造したガスコンロを、他社ブランドやキッチンメーカーのブランドで販売する形です。
そのため「システムキッチンに最初から付いていたコンロ」がハーマン製、というケースが数多くあります。購入時にハーマンという社名を意識していなかった方が、交換のときに初めて気づく——これが「型番を調べたら別ブランドが出てきた」という混乱の正体です。
現在、一般向けの新製品はノーリツブランドが主流になっています。ハーマンブランドとして流通しているのは、OEM供給品やキッチンメーカー向けのモデルが中心です。

今から交換する場合、どうなるのか

「ハーマンのコンロを使っているので、またハーマンにしたい」という方は多いのですが、新規交換では実質的にノーリツブランドの機種を選ぶことになります
ノーリツの主なビルトインコンロは次のとおりです。
シリーズ位置づけ
プログレ(PROGRE)最上位モデル。マルチグリル搭載
オルシェ(ORCHE)ハイグレード。機能バランス重視
プラスドゥ(PLUSDO)中位モデル。日常使いの基本性能
どうしてもハーマンブランドで揃えたい場合は、流通在庫を扱う販売店に確認することになります。ただし旧型番は部品供給の期間が先に終わるため、長く使う前提なら現行のノーリツブランドを選ぶほうが合理的です。
※ 部品の保有期間はメーカーの製造打ち切り後から起算されます。型落ち品は購入した時点ですでに期間が進んでいる点にご注意ください。

交換時に確認しておきたい3つのこと

① ブランド名より「型番」を控える

サポート窓口の案内も、後継機種の特定も、型番が起点になります。ハーマンかノーリツかというブランド名だけでは特定できません。銘板シールを写真に撮っておくのが確実です。

② 設置寸法(間口)を確認する

ビルトインコンロは間口60cmと75cmが主流です。ブランドが変わっても寸法が合えば設置できますが、逆に同じブランドでも寸法が違えば入りません。ここもブランド名より優先して確認すべき項目です。

③ 「10年保証」の長さで業者を選ばない

ガスコンロが本格的に壊れ始めるのは、おおむね使用開始から10年前後です。保証が切れる頃に寿命が来るため、年数の長さ自体はあまり効きません。
それよりも、保証を出す会社が10年後も存続しているか、そして工事をする人が資格を持っているかのほうが実質的です。

施工業者の選び方

ガスコンロの交換工事には、ガス可とう管接続工事監督者簡易内管施工士といった資格が必要です。資格のない業者による工事はガス漏れや火災のリスクに直結します。
関東圏にお住まいなら、東京ガスの機器交換を検討候補に入れることをおすすめします。東証プライム上場のインフラ企業が運営し、工事を担当するのは自社の認定基準を満たした施工会社に限られます。ノーリツのコンロも取り扱っており、Web申し込みに特化することで価格を抑えています。
※ ハーマンは温水機器も手がけています。給湯器の交換をお考えの方は給湯器の標準工事費を7社で比較もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q. ハーマンとノーリツは同じ会社ですか?
Q. ハーマンの型番を調べたらノーリツのページが出てきました
Q. 今からハーマンブランドのコンロは買えますか?
Q. ハーマンは古い会社なのですか?

まとめ

  • 株式会社ハーマンは株式会社ノーリツの100%子会社
  • ハーマンの設立は1986年だが、ルーツは1930年創業で90年以上の蓄積がある
  • もともとは大阪ガスグループだったが、2001年の業務・資本提携を経てノーリツグループへ
  • 新製品はノーリツブランドが主流。ハーマンブランドはOEM・キッチンメーカー向けが中心
  • 交換時はブランド名より型番と設置寸法を優先して確認する
  • 業者選びは保証年数より施工資格と会社の継続性で判断する
「ハーマンとノーリツ、どちらが良いか」という問いは、実は同じグループの中での話です。悩むべきはブランドではなく、機種のグレードと、工事を任せる相手のほうです。

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