ICL手術は授乳中でもできる?授乳前に知っておくべき注意点
この記事を読むと分かること
- 授乳中にICL手術が推奨されない具体的な理由
- 産後・断乳後の手術に最適なタイミングの見極め方
- 授乳中でも今すぐ視力の悩みを和らげる実用的な方法
授乳中にICL手術を考えているあなたへ
出産後、育児に奮闘しながら「そういえば視力矯正したかった」「コンタクトが面倒で毎日辛い」と感じる方は多いはずです。特に夜間授乳や深夜のおむつ替えで、コンタクトなしでは何も見えない状況が続くと、ICL手術への気持ちが高まるのは自然なことです。
しかし残念ながら、授乳中のICL手術は基本的に推奨されていません。
妊娠中と同様に、授乳期もホルモンバランスが特殊な状態にあり、手術に使用する薬剤が母乳を通じて赤ちゃんに影響する可能性があるためです。
この記事では授乳中にICL手術を控える理由、断乳後のベストなタイミング、そして今すぐできる対応策について詳しく解説します。
私自身は2020年に先進会眼科でICL手術を受けました。円錐角膜という疾患があったためレーシックは断られましたが、ICLは適合と判断され、術前視力0.07(-5D)から術後1.0まで回復しました。2026年現在も何の不自由もなく快適に過ごしています。
授乳中の方が今すぐ手術を受けることはできませんが、正しい知識を持って計画的に準備することで、最高のタイミングで手術を受けることができます。
授乳中にICL手術を受けられない理由
目薬の成分が母乳に移行する
ICL手術では、手術前後を通じてさまざまな目薬を使用します。
- 散瞳薬:精密検査・手術時にひとみを広げるために使用
- 麻酔目薬:手術中の痛みを抑える
- 抗菌目薬:術前・術後の感染予防
- ステロイド目薬・消炎目薬:術後の炎症を抑える
これらの薬剤は「目薬」という形で投与されますが、目の粘膜から吸収され、血液を通じて全身を循環します。授乳中の場合、血液中の成分が母乳に移行し、授乳を通じて赤ちゃんに届く可能性があります。
赤ちゃんへの影響については十分な安全性データが確立されていないため、信頼できるクリニックはいずれも授乳中の手術を断ります。
ホルモンバランスが安定していない
授乳中はプロラクチン(母乳の分泌を促すホルモン)が多量に分泌されています。このホルモンは角膜の水分量や形状に影響を与え、屈折度数(近視・乱視の程度)を変化させることがあります。
ICL手術ではカスタムメイドのレンズを使用するため、手術前の精密検査で正確な度数を測定することが非常に重要です。しかし授乳中の度数は一時的に変動しており、この数値に基づいてレンズを作製しても、断乳後に度数が変化して「合わない」状況になりかねません。
授乳中に相談するなら、次の3点を予約の段階で直接聞いてください。どれもクリニックごとに答えが違います。
- 授乳中でもカウンセリングだけ受けられるか(散瞳薬を使わない相談のみにできるか)
- 精密検査をいつから受けられるか(断乳からの期間をどう見ているか)
- 検査の有効期限(先に検査だけ受けておいて、あとで手術できるのか)
度数が安定しているかどうかは、体験談ではなく、時期をあけて測った自分の数値でしか判断できません。
断乳後、どれくらい待てばICL手術を受けられる?
授乳を終えてからすぐに手術できるわけではありません。一般的には断乳後3〜6ヶ月以上経過してから手術を検討するのが望ましいとされています。
この期間の目安は以下の通りです。
| 時期 | 状態 | 手術の可否 |
|---|---|---|
| 授乳中 | ホルモン不安定、薬剤の母乳移行リスク | 不可 |
| 断乳直後〜3ヶ月 | ホルモンが徐々に安定 | 基本的に不可 |
| 断乳後3〜6ヶ月 | ホルモン安定化、度数が落ち着き始める | クリニックに相談 |
| 断乳後6ヶ月以上 | 視力安定、手術適応の可能性が高まる | 精密検査で判断 |
ただしこの「断乳3〜6ヶ月」に、公に定められた基準があるわけではありません。度数が落ち着くまで待つという考え方を月数に直した目安で、最終的な判断はクリニックでの精密検査の結果によります。個人差もあるため、「断乳後○ヶ月で必ず受けられる」とは言い切れません。
重要なのは、精密検査を複数回行い(例えば1ヶ月間隔で2回)、度数の変化がほとんどないことを確認してから手術日を設定することです。
授乳中でも今すぐできる視力の対応策
「断乳まで待つことはわかったけれど、今の視力の辛さをどうにかしたい」という方へ、現実的な対応策をお伝えします。
眼鏡の活用
授乳中の視力対策として最も安全なのは眼鏡です。コンタクトレンズは目に直接触れるため、手の清潔さや装用時間の管理が必要ですが、眼鏡はそのような手間がありません。
夜間授乳やおむつ替えの際も、眼鏡は即座に装用できます。最近のフレームはスタイリッシュなものも多く、ファッションアイテムとして取り入れる方も増えています。
ソフトコンタクトレンズの種類を見直す
眼鏡では不便という場合、コンタクトを使用する際はシリコーンハイドロゲル素材の1日使い捨てタイプを選ぶと良いでしょう。
酸素透過率が高く、目への負担が少ない素材です。また使いまわしによる感染リスクがなく、毎日清潔なものを使用できます。育児中は手を洗う機会も多いですが、コンタクトの取り扱いは特に清潔な手で行うことを心がけてください。
なお、断乳後に適応検査を受けるときは、検査の前にコンタクトを一定期間外しておく必要があります。種類ごとの中止期間と、その間の過ごし方はICL検査でコンタクトを外す理由と期間:正確な検査のための事前準備完全ガイドで解説しています。
産後の目の変化を記録しておく
断乳後のICL手術を見越して、今の視力状態を記録しておくことも有益です。授乳中と断乳後の度数の変化を比較することで、視力が安定したタイミングを把握しやすくなります。
かかりつけの眼科で定期的に度数チェックを受け、変化を記録しておきましょう。
授乳後にICL手術を計画するための準備
断乳後にスムーズにICL手術を受けるために、今から準備できることがあります。
クリニックを事前にリサーチする
どのクリニックで手術を受けるかは、事前にじっくりリサーチしておく価値があります。費用・実績・アクセス・保証内容・口コミを比較し、候補を3〜4つに絞っておきましょう。
私が受けた先進会眼科は、公式サイトで「ICL患者の22.5%が医療者に選ばれる」と公表しています(先進会眼科公式・2022年6〜9月集計、2026年9月24日確認)。分母や集計方法までは公開されていないので、これは「医療者にも選ばれている」という事実の一つであって、クリニックの優劣そのものを示す数字ではありません。
無料診察・カウンセリングだけなら授乳中でも相談できる
多くのクリニックでは手術前の無料診察・カウンセリングを実施しています。散瞳薬を使う精密検査は授乳中は控えた方が良いケースもありますが、「将来手術を検討したい」という事前相談は可能な場合があります。
電話やオンラインで事前に問い合わせ、授乳中でも相談可能か確認してみましょう。
医療費控除の仕組みを把握しておく
ICL手術費用は確定申告で医療費控除の対象になります。ただし医療費控除は「払った額の何%かが戻る」制度ではありません。所得控除なので、順番は次のとおりです(国税庁タックスアンサー No.1120・No.2260・2026年9月取得)。
- 控除の対象額=(その年に支払った医療費の合計)−(保険金等で補てんされる金額)−10万円
- ただし総所得金額等が200万円未満の人は、10万円ではなく総所得金額等の5パーセントを引きます
- 控除額の上限は200万円
- 戻る所得税=控除額×所得税率。所得税率は5パーセントから45パーセントの7段階です
つまり、手術費の全額に率をかけるのではなく、10万円を引いてから率をかけます。翌年度の住民税も下がります。産後の通院費・薬代なども同じ年に合算できるので、領収書はまとめて保管しておいてください。
断乳後の早い時期に手術を受けるほど、コンタクトや眼鏡にかかる費用が不要になる期間は長くなります。ただし金額は使っているレンズやケア用品で変わるので、自分の1年あたりの支出と手術費用を並べて比べてください。
ICL手術後の授乳への影響は?
逆のパターンとして、「ICL手術後に妊娠・出産・授乳をした場合、手術した目に影響はあるか?」という疑問もよく聞かれます。
ICL(眼内コンタクトレンズ)は、一度挿入されると体内に安定した状態で留まります。妊娠・出産・授乳によってICL自体が動いたり、度数が変化したりするわけではありません。
ただし、前述の通り妊娠中はホルモンの影響で一時的に視力が変化することがあります。これはICL手術の失敗ではなく、ホルモン変化による一時的な現象であり、産後には元の視力に戻ることがほとんどです。
「ICL手術後に妊娠したら手術が無駄になる」ということはありませんので、ご安心ください。
よくある質問
Q. 断乳後すぐにICL手術を受けたいのですが問題ありませんか?
断乳直後は避けた方が無難です。一般的に断乳後3〜6ヶ月以上経過してから精密検査を受け、度数が安定していることを確認することが推奨されています。焦らず視力の安定を待つことが、長期的に満足できる手術結果につながります。
Q. 完全母乳と混合授乳では影響に差がありますか?
薬剤の母乳移行リスクという観点では、授乳をしている限り同様の注意が必要です。混合授乳だからといって手術が可能になるわけではありません。
Q. 授乳中に目薬(市販薬)は使えますか?
ICL手術に使う特殊な目薬とは異なり、市販の点眼薬については種類によって異なります。授乳中に使用可能な目薬かどうかは、薬剤師または医師に相談の上で判断してください。
Q. 育児が落ち着いてからでいいと思っていますが、何歳まで受けられますか?
ICL手術の適応年齢は原則21〜45歳です(日本眼科学会のガイドライン第8版・2025年)。ネット上には「18歳から」と書いてあることもありますが、ガイドライン上の原則は21歳です。ただし上限については個人差があり、眼の状態によって判断が異なります。40代に近づくと老眼の影響も出てくるため、なるべく早い時期に受けることをおすすめします。
ICL手術するなら先進会眼科
私は2020年に先進会眼科でICL手術を受けました。円錐角膜という特殊な疾患があったため、レーシックは断られましたが、ICLは適合と判断されました。術前視力0.07(-5D)から術後1.0に回復し、2026年現在も快適に生活しています。
※ 筆者(しなちく)からのお友達紹介は、2026年9月に受付を終了しました。現在は紹介によるご案内を行っておりません。
ICLクリニックおすすめ3選
1. 先進会眼科
公式サイトで「ICL患者の22.5%が医療者に選ばれる」と公表しています(先進会眼科公式・2022年6〜9月集計、2026年9月24日確認)。筆者が実際に手術を受けたクリニックです。
2. 品川近視クリニック
米国STAAR SURGICAL社から、2025年におけるICL国内最多症例数を受賞しています。2019年から7年連続の受賞です(品川近視クリニック公式、2026年9月24日確認)。累計の症例数そのものは公表されていません。全国に院があるので、通いやすさで選べます。
3. アイクリニック東京
東京エリアのICL専門クリニックです。適応検査から術後の診察までを日本眼科学会の認定眼科専門医が担当すると公式サイトに記載があります(アイクリニック東京公式、2026年9月24日確認)。