電気温水器の交換費用はいくら?エコキュートへの切り替えも含めて相場を徹底解説
この記事を読むと分かること
- 電気温水器の交換費用の考え方と、電気温水器同士・エコキュートへの切り替えそれぞれの費用の見方
- エコキュートに切り替えると電気代が下がりやすい理由と、元が取れるかを考えるときの見方
- 給湯省エネ2026事業の補助額(電気温水器を撤去する場合は最大12万円)と、申請前の注意点
電気温水器の調子が悪くなってきた、あるいは完全に壊れてしまった——そんなときに気になるのが「交換費用は一体いくらかかるのか?」という点ですよね。電気温水器はガス給湯器と違って日常的に意識する機会が少ないため、いざ交換となると何から調べればいいか分からない方も多いのではないでしょうか。
さらに、最近は「電気温水器からエコキュートへの切り替え」という選択肢も広がっており、補助金制度も用意されています。この記事では、電気温水器の交換費用の考え方から、エコキュートへの切り替えの注意点、そして補助金の活用方法まで詳しく解説します。
電気温水器の交換費用の相場【パターン別】
電気温水器の交換費用は、「同じ電気温水器に替える」のか「エコキュートに切り替える」のかで大きく異なります。
電気温水器→電気温水器の交換
同じタイプの電気温水器に交換する場合も、費用は本体の容量や機種、設置条件による工事費で変わります。金額を1つに決めつけることはできないので、見積もりで「本体・工事費・既存機の撤去処分費」の内訳を確かめてください。また、電気温水器は選べる機種が限られる場合があるため、在庫や後継機の有無も業者に確認しておくと安心です。
電気温水器→エコキュートへの切り替え
エコキュートへの切り替えの場合は、電気温水器同士の交換より初期費用が高くなりやすいです。工事費だけを見ても、交換できるくんのエコキュートの基本工事費は「電気温水器から交換」が154,800円で、本体価格は別です(2026年8月31日時点・公式サイトより)。一方で、ランニングコスト(電気代)が下がりやすいため、長期的には元が取れる可能性があります。
切り替え時には、電気温水器とエコキュートで設置条件が異なるため、電気工事や基礎工事が必要になることがあります。見積もりでは、こうした追加工事が総額に含まれているかを確かめましょう。
マンションの電気温水器交換
マンションの場合は、設置スペースの制約や管理組合の規約により、選べる機種や工事内容が限定されることがあります。特にエコキュートへの切り替えは、ヒートポンプユニット(室外機)の設置場所が必要になるため、マンションの構造によっては対応できないケースもあります。事前に管理組合に確認してから業者に相談しましょう。
電気温水器とエコキュート、結局どちらがお得なのか
「初期費用が安い電気温水器のほうがいいのでは?」と思うかもしれませんが、ランニングコストまで含めたトータルコストで考える必要があります。
電気温水器は電熱線で直接お湯を沸かしますが、エコキュートはヒートポンプで空気の熱を集めて沸かします。経済産業省の給湯省エネ2026事業の資料では、エコキュートの2025年度目標基準値は一般地で3.0〜3.5、寒冷地で2.7〜2.9とされています。電熱線は効率が1.0を超えないため、同じ電気料金プランなら、電気代は電気温水器のおよそ3分の1が目安です(2026年9月5日時点)。実際の金額は、料金プランとお湯の使用量で変わります。
初期費用の差を電気代の差で何年で取り戻せるかは、世帯人数・お湯の使用量・電力プランで大きく変わります。補助金を使っても、エコキュートの初期費用は高くなりやすいので、複数の業者から見積もりを取り、試算の前提(料金プランや使用量)まで説明してもらって比べましょう。
お湯の使用量が少ない一人暮らしの場合は、電気代の差が小さく、初期費用を取り戻すまでの期間が長くなる点は考慮が必要です。
電気温水器からエコキュートに切り替えて後悔するケースもある
エコキュートは節約効果が魅力ですが、実際に切り替えた方の中には後悔の声もあります。事前に知っておくことで避けられる失敗も多いので、代表的なケースを紹介します。
失敗例①:タンク容量を間違えた
最も多い失敗が、タンク容量の選び間違いです。エコキュートは、貯湯タンクにためたお湯を使う仕組みなので、家族構成に対して容量が小さいと、お湯を使い切ってしまいます。家族構成や生活スタイルに合った容量選びが重要です。
失敗例②:運転音が気になる
エコキュートはヒートポンプ式のため、室外機(ヒートポンプユニット)から運転音が発生します。寝室や隣家の窓が近い場所に置くと、音が気になることがあります。設置場所は隣家との距離や寝室の位置まで含めて業者と決め、機種ごとの運転音はメーカーのカタログで確認しましょう。
失敗例③:設置スペースが足りなかった
電気温水器は本体のみですが、エコキュートは貯湯タンクとヒートポンプユニットの2つの設置スペースが必要です。特にマンションではヒートポンプユニットの置き場所が確保できず、切り替えを断念するケースもあります。必ず事前に業者に現地調査をしてもらいましょう。
これらの失敗はいずれも、事前の情報収集と業者への確認で避けられるものです。「安いから」と即決せず、信頼できる業者に相談しながら進めることが大切です。
補助金を活用すれば実質負担を大幅に減らせる
電気温水器からエコキュートへの切り替えでは、国の補助金制度を活用できる可能性があります。
2026年度の「給湯省エネ2026事業」では、エコキュートは基本補助が1台7万円、性能加算が1台3万円で、機器分は最大10万円です。電気温水器を撤去する場合は、撤去加算が1台2万円つくため、合計で最大12万円になります(2026年9月5日時点・公式より)。性能加算には「2025年度目標基準値+0.2以上」などの要件があり、安い機種を選ぶと対象外になることがあります。
仮にエコキュートへの切り替え費用が50万円だった場合、12万円の補助金を差し引けば実質38万円です。これは仮の金額での計算で、実際の総額は見積もりで確かめてください。
ただし、補助金には予算上限があり、達し次第終了します。撤去加算は本体とは別の予算枠で進んでいます。検討している方は早めに業者に相談し、補助金の申請サポートがあるかどうかも確認しておきましょう。
電気温水器の交換業者の選び方
電気温水器やエコキュートの交換業者を選ぶ際に、特に注意すべきポイントがあります。
資格の確認は必須
電気温水器やエコキュートの交換工事には、電気工事士の資格が必要です。また、水道配管の接続が伴う場合は指定給水装置工事事業者の指定も必要です。ガス給湯器とは異なり、電気系の資格が中心になりますが、資格のない業者による施工が漏電や火災などの重大事故につながりかねない点は同じです。
「工事費込み」の総額で比較する
業者の見積もりを比較する際は、本体価格だけでなく「工事費込みの総額」で比較することが重要です。電気温水器からエコキュートへの切り替えの場合、配電盤工事・基礎工事・既存機の撤去・処分費などが別途かかることが多いため、「本体価格が安い」だけでは判断できません。
「10年保証」の実態を理解する
エコキュート業者の多くが「10年保証」をアピールしていますが、その中身は契約前に確かめておくべきです。保証の対象が本体だけか、工事も含むか、申し込み先がメーカーか業者かで、使える範囲が変わります。
また、補修用の部品の保有期間は、買った日ではなく製造が打ち切られた日から数えます。保証期間内であっても、部品がなければ修理できないケースがあります。保証はその会社が続いていて初めて使えるものなので、「10年保証」という言葉だけで選ばず、業者自体の信頼性を見極めることが大切です。
電気温水器の寿命サインと交換のタイミング
電気温水器は、設置から年数が経つと不具合が出やすくなります。以下のような症状が現れたら、交換を検討するタイミングです。
お湯の温度が安定しなくなった、お湯の沸き上がりに時間がかかるようになった、本体から水漏れがある、異音がする、ブレーカーが頻繁に落ちる——こういった症状は、給湯器が寿命に近づいているサインです。
特に水漏れは放置すると階下への漏水につながる恐れがあるため、早急な対応が必要です。また、使用年数が長い場合は、修理してもすぐに別の箇所が壊れることがあり、修理よりも交換のほうが結果的に安く済むことがあります。
できれば、完全に壊れる前の段階で業者に相談し、見積もりを取っておくことをおすすめします。突然壊れてからだと、業者比較の余裕がなくなり、割高な費用を支払う羽目になりかねません。
電気温水器の交換で失敗しないためのチェックリスト
電気温水器の交換を検討する際に、以下のポイントを押さえておくと失敗を避けられます。
① 電気温水器とエコキュートのどちらにするか、生活スタイルに合わせて決める。お湯の使用量が少ない一人暮らしであれば電気温水器のほうがコスパが良い場合もあります。
② 複数の業者から相見積もりを取る。最低3社は見積もりを取り、「工事費込みの総額」で比較しましょう。
③ 補助金の対象かどうかを確認する。エコキュートへの切り替えであれば補助金が使える可能性があります。業者に補助金申請のサポートがあるか確認しましょう。
④ マンションの場合は管理組合に事前確認する。工事内容や設置機器の変更には管理組合の承認が必要な場合があります。
⑤ 業者の資格と信頼性を確認する。電気工事士の資格保有、施工実績、会社の規模・歴史を確認しましょう。
信頼できる業者への相談が第一歩
電気温水器の交換は、機器の選定から工事、補助金の申請まで、専門的な知識が求められる場面が多いです。だからこそ、信頼できる業者に相談することが最も重要な第一歩です。
電気温水器からの切り替えは、エコキュートだけでなく、ガス給湯器も選択肢になります。ガスの引き込みがある住まいなら、東京ガスの機器交換で見積もりを取れます。東京ガスは東証プライム上場企業で、工事は東京ガスが委託する施工パートナーが担当します(2026年9月20日時点・東京ガス公式より)。エコキュートの取り扱いは、公式サイトで確認してください。
首都圏(東京ガスのガス供給エリア内)で、ガスの引き込みがある場合は、ガス給湯器の見積もりも取り、エコキュートの見積もりと総額で比べてみてください。
東京ガスのエリア外の方や、エコキュートを選ぶ方は、交換できるくん(上場グループ企業)でも見積もりを取れます。エコキュートの基本工事費は、「電気温水器から交換」が154,800円、「エコキュートから交換」が139,800円です(2026年8月31日時点・公式サイトより)。対応エリアは機器のページごとに記載が違い、エコキュートのページには仙台・関東・東海・関西・中国・福岡の6都市圏と書かれています(2026年9月25日時点)。郵便番号判定で、先に対象エリアかを確かめてください。
まとめ——電気温水器の交換は「費用」だけでなく「未来のランニングコスト」で考える
電気温水器の交換を検討する際に最も大切なのは、初期費用だけでなく「向こう10年のトータルコスト」で考えることです。
電気温水器からエコキュートへの切り替えは、補助金(電気温水器を撤去する場合は最大12万円)を使っても初期費用が大きくなりやすい一方、電気代は下がりやすくなります。どちらを選ぶ場合も、見積もりで「本体・工事費・撤去処分費」の内訳を確かめてください。
どちらを選ぶにしても、業者選びのポイントは共通です。資格を持った信頼できる業者に相見積もりを取り、「工事費込みの総額」で比較する。そして、価格だけでなく業者の規模や存続可能性まで含めて総合的に判断することが、後悔のない交換への道です。
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