ICL 白内障手術は同時にできる?高齢者向けの選択肢と経験談
はじめに
ICL(眼内コンタクトレンズ)を挿入した後、年齢とともに白内障が発症した場合、ICL抜去と白内障手術は同時に行えるのでしょうか?特に50代、60代といった高齢者にとって、この判断は人生の質を大きく左右する重要な決断です。
この記事では、医学的な事実、同時手術のメリット・デメリット、そして筆者自身の経験に基づいて、この複雑な問題を徹底解説します。
ICL(眼内コンタクトレンズ)を入れた後に白内障が出た場合、ICLを取り出して同時に白内障手術を行うことは可能です。ただし、同時に行うか、別々に行うかは目の状態で決まり、費用も保険診療か自由診療か、眼内レンズの種類で大きく変わります。この記事では、高齢者が直面するこの決断をサポートするために、医学的な知見と、2020年に先進会眼科でICL手術を受けた筆者の体験をお伝えします。
ICL挿入後の白内障発症:どのくらいの確率か
ICL自体は白内障の原因ではない
まず、重要な事実からお話しします。中央に小さな穴(KS-AquaPORT)のあるホールICLは、白内障のリスクが従来型より大幅に下がったとされています。従来型のICLでは白内障が進むリスクが約1〜2%あったとされます(アイクリニック東京 用語集より・2026年10月29日確認)。
2014年に厚生労働省が承認したホールICLより前の従来型では、目の中の水(房水)の流れが妨げられることが、白内障のリスクにつながると考えられていました。ホールICLは中央の穴で房水が流れるため、このリスクが大幅に下がったとされています。ただし、ゼロになったわけではありません。
加齢による白内障は別の問題
ICL術後に発症する白内障は、むしろ自然な加齢現象として理解すべきです。人間の目は50歳前後から徐々に水晶体が濁り始め、70代以降では半数以上の人が何らかの白内障を抱えていると言われています。
ICL挿入有無に関わらず、加齢に伴う白内障は誰にでも起こり得る現象なのです。 つまり、ICL術後に白内障が発症したとしても、それはICLのせいではなく、単なる年齢変化である可能性が高いのです。
ICL 白内障手術の同時施行は可能か?
医学的には同時手術は可能
ICL抜去と白内障手術は、同時に行うことは技術的に可能です。 手術の手順としては:
- 角膜の小さな切開から、ICLを慎重に取り出す
- 白濁した水晶体を超音波乳化吸引で細かく砕いて吸引する
- 眼内レンズ(IOL)を挿入する
この一連の手術を1回の麻酔で完結できるため、患者さんの身体的負担を減らすことができます。
同時手術のメリット
メリット1:眼への負担が1回で済む
別々に手術を行う場合、2度の手術が必要になり、その都度眼が炎症を起こします。同時手術なら、この炎症プロセスが1回で済むため、眼への物理的ストレスが軽減されます。
メリット2:回復期間が短い
視力の安定化までにかかる期間も、同時手術の方が早い傾向にあります。1回の手術で両方の問題を解決するため、患者さんの日常復帰も早くなります。
メリット3:心理的なストレスが減る
高齢患者さんにとって、2度の手術を受けることは大きな心理的負担です。同時手術であれば、その不安を軽減できます。
メリット4:医療費の効率化
検査費や入院費の重複を避けられるため、医療費全体が削減される可能性があり、患者さんの医療費も効率化されます。
同時手術のデメリット・注意点
デメリット1:手術の複雑性が増す
ICL抜去と白内障手術は、それぞれ異なる難易度を持つ独立した手術です。同時に行うと手術時間が延び、予期しない合併症が起きた場合の対応が複雑になります。
デメリット2:費用が高額になる
ICL抜去と白内障手術の両方の費用がかかります。白内障手術は単焦点の眼内レンズなら保険診療で受けられますが、ICLの取り出しの扱いや、多焦点の眼内レンズを選ぶかどうかで負担額は大きく変わります。たとえばアイクリニック東京は、保証期間後のICL取り出しを1回10万円とし、同院で白内障手術を受ける場合は無料としています(2026年9月時点・アイクリニック東京公式より)。金額は受診先で見積もりを取って確かめてください。
デメリット3:施術可能な施設が限定される
ICL抜去と白内障手術を同時に行える眼科医は、国内でも限定されています。高い技術水準が求められるため、信頼できる専門医の選別が重要です。
デメリット4:術後の予測可能性の低下
ICL抜去により眼内の環境が大きく変わるため、白内障手術に用いる眼内レンズの度数を決める検査が難しくなることがあります。その結果、術後の見え方が予想と異なる可能性が高まります。
医学的な実態:別々の手術を選択するケースが多い理由
多くの眼科では段階的な手術を推薦
実際の眼科臨床では、ICL抜去と白内障手術を別々に行うことが多いです。その理由は:
- 手術の単純化 - 各手術に集中でき、合併症のリスクを最小化できる
- 患者さんへの精神的配慮 - 初回手術の結果を確認してから次の手術を行う安心感
- 眼内レンズ度数の正確な計算 - ICL抜去後、眼内環境が安定してから眼内レンズを選定できる
- 経済的な配慮 - 複数回の手術にかかる費用を時間分散できる
段階的手術のタイムライン
一般的な流れは:
- 初回手術(ICL抜去) - ICLを取り出し、目の状態を確認する
- 経過観察期間 - 眼内環境が落ち着くのを待つ(期間は医師が判断します)
- 2回目手術(白内障手術) - 眼内レンズ度数を確認後に実施
こうすることで、患者さんは段階的に新しい見え方に適応でき、満足度が高い傾向にあります。
高齢者がICL抜去と白内障手術を検討する際の重要な視点
高齢患者さんにとっての手術選択
50代、60代、70代といった高齢者がICL関連の手術を検討する際には、いくつかの特殊な考慮事項があります。
考慮事項1:全身健康状態
ICL抜去と白内障手術は局所麻酔で行われることがほとんどですが、高血圧、糖尿病、心疾患などを持つ高齢者では、麻酔管理がより慎重になります。事前の全身評価が極めて重要です。
考慮事項2:手術による見え方の変化への適応
ICL抜去後、新しい眼内レンズを挿入すると、見え方が大きく変わります。特に既に老眼(加齢に伴う調節力の喪失)が進行している高齢者では、遠近両用眼内レンズの選択も視野に入ります。
考慮事項3:術後の定期通院
ICL抜去および白内障手術後は、数ヶ月間の定期通院が必要です。通院が困難な環境にある高齢者では、手術施設の選択が重要です。
高齢者向けの眼内レンズ選択
ICL抜去後の白内障手術では、挿入する眼内レンズが重要な決断ポイントになります。
単焦点眼内レンズ
遠方に焦点を合わせたレンズです。高齢者にとっては、運転や外出時の視力が重要なため、遠方視力を優先することが多くあります。ただし、近距離(本を読む、スマートフォン操作)では眼鏡が必要になります。
多焦点眼内レンズ
遠方と近方の両方に焦点が合うよう設計されたレンズです。眼鏡への依存を減らせるメリットがあります。ただし、夜間のグレア(光輪現象)やコントラスト感度の低下といった課題があります。また、多焦点眼内レンズは選定療養の対象で、手術そのものは保険診療ですが、レンズの追加費用は自己負担になります。
高齢者の生活スタイルや経済状況によって、最適な選択肢は異なります。眼科医と十分に相談して決定することが重要です。
ICL術後に白内障が出る時期
白内障の発症時期は予測できない
ICL術後に白内障が出るまでの期間は、年齢や目の状態によって大きく異なります。
- 若年層(40代以下) - 数年~十数年後
- 中年層(50代) - 数ヶ月~数年以内に発症することもある
- 高齢層(60代以上) - 既に白内障の兆候がある場合が多い
加齢に伴う白内障は、個人差が非常に大きく、紫外線曝露、食生活、遺伝因子など、多くの要素が関係しています。
白内障の自覚症状
白内障が進行すると、以下のような症状が現れます。
- 見え方が全体的に曇ったように感じる
- 夜間運転時に対向車のヘッドライトが眩しく感じる
- 同じ照明光でも、時間帯によって見え方が違う
- 色合いが黄色っぽく見える(加齢性白内障の特徴)
- 以前より細かい字が読みづらくなる
こうした症状に気づいたら、眼科での検査が重要です。
筆者の体験に基づく、ICL手術の実際
筆者のICL手術背景
本ブログの筆者「しなちく」は、2020年に先進会眼科でICL手術を受けました。その時点での状況を紹介します。
手術前の視力と状況
- 術前視力:0.07(-5D)
- 診察で円錐角膜の疑いを指摘された
- レーシックではなくICLを勧められた
円錐角膜の疑いがあると、角膜を削るレーシックは勧められません。眼鏡かコンタクトレンズ以外の方法としてICLを勧められ、手術に踏み切りました。
術後の経過
- 術後視力:1.0(矯正なし)
- 現在(2026年):手術から6年経過
- 2026年時点の視力:安定(変動なし)
- 快適度:非常に高い
手術当初は、「目の中に異物を入れる」という心理的な不安が大きくありました。しかし、事前の適応検査で眼科医から丁寧な説明を受け、医療者に選ばれているという先進会眼科の実績が決め手となり、決断しました。
術後の生活の変化
手術から6年を経た今、筆者は以下のような変化を実感しています。
メリット1:朝の支度がもの凄く楽になった
ICL前は、毎朝コンタクトレンズを装着するのに5~10分かかっていました。現在は、そのプロセスが完全に不要です。特に、疲れた朝には大きなストレス軽減になっています。
メリット2:ドライアイから完全に解放された
ICL前は、常に目薬が手放せません。特にエアコンが効いた室内、スマートフォン長時間使用時には、ドライアイの症状が強く出ていました。現在は、そうした不快感がほぼ消失しています。
メリット3:スポーツやアクティビティが快適
コンタクトレンズ装用時は、スポーツ中に外れるリスクが常に頭にありました。ICL後は、その不安が完全になくなり、運動に集中できるようになりました。
メリット4:視力の安定性が高い
コンタクトレンズ時代は、毎日わずかに見え方が異なることがありました。ICL後は、見え方が非常に安定しており、日々の生活の中での視力のばらつきをほぼ感じません。
白内障発症のリスク認識
筆者は2026年時点で、ICL術後6年です。筆者が受けたのはホールICLで、現在、白内障の兆候は感じていません。
仮に将来的に白内障が発症したとしても、以下の対応が可能です。
- ICL抜去と白内障手術の同時施行 - 可能ですが、複雑さと費用を考慮
- 段階的な手術 - より安全で、眼内レンズ度数の正確な計算が可能
- 眼内レンズの選択 - 単焦点または多焦点から、ライフスタイルに合わせて選定
筆者は、もし白内障が発症したとしても、それは自然な加齢現象として受け入れ、信頼できる眼科医と相談の上、最適な治療方法を選択するつもりです。
医療費控除による経済的なサポート
ICL関連の手術は医療費控除の対象
ICL関連の手術(ICL抜去、白内障手術、眼内レンズ挿入)は、すべて医療費控除の対象になります。これは、患者さんの経済的負担を大きく軽減する重要な制度です。
医療費控除の基本的な要件
- 1年間(1月~12月)の医療費が10万円を超えた場合
- ICL関連手術費用はその医療費に含まれる
- 控除額は「その年の医療費の合計 − 保険金等で補てんされる額 − 10万円」、還付額は控除額に所得税率(5〜45%)を掛けた額です(国税庁タックスアンサー No.1120・No.2260/2026年9月22日確認)
具体例:ICL抜去+白内障手術を同時に行った場合
- 費用の例:ICL抜去と白内障手術で、その年の医療費が130万円かかり、保険金等の補てんが無い場合
- 控除額は130万円−10万円=120万円、戻る所得税は120万円×所得税率(5〜45%)=6万〜54万円です(住民税も別に軽くなります)
控除申請の手続き
- 手術を受けた施設から領収書を取得
- 翌年2月~3月に、管轄の税務署で確定申告
- 控除額が認定されれば、還付金が指定口座に振込
高額な眼科手術を受ける場合、この医療費控除を考慮に入れることで、実質的な負担がかなり軽減されます。
先進会眼科での相談と診察
筆者が先進会眼科を選んだ理由
筆者がICL手術の施設として先進会眼科を選んだ理由は、医療者に選ばれているクリニックだったことです。公式サイトでは、ICL患者の22.5%が医療者だったとしています(2022年6〜9月集計・2026年10月29日時点・先進会眼科公式より)。
リスクを理解しているプロフェッショナルが自分たちの眼科医療を信頼しているという事実は、何よりの証です。医療の専門家が選ぶクリニックだからこそ、一般の患者さんにとっても安心して任せられると判断しました。
無料診察で専門医に相談
ICL抜去と白内障手術の同時施行、または段階的な手術を検討している場合、まずは眼科医の専門的な意見を聞くことが重要です。
先進会眼科では、来院検査を無料で予約できます(適応検査を含む)。この無料検査では、以下のような項目が詳しく検査されます。散瞳薬を使う検査があると当日は数時間まぶしさが残るので、車の運転は避けてください。
- 現在の視力と屈折度数
- ICLの状態(位置、光学性能)
- 白内障の進行度
- 眼内環境全体の評価
- 手術適応と推奨される手術プラン
プロの眼科医から、自分の目の状態に基づいた具体的なアドバイスを受けることで、正確な判断ができます。
先進会眼科からのお友達紹介制度について
紹介制度の割引額
先進会眼科には、手術を受けた人からの紹介で手術代が2万円割引になる制度があります(2026年5月に3万円から2万円へ改定・先進会眼科公式より)。
※ 筆者(しなちく)からのお友達紹介は、2026年9月に受付を終了しました。現在は紹介によるご案内を行っておりません。
ICL手術後の長期経過と白内障対策
定期検診の重要性
ICL手術を受けた患者さんは、術後の定期検診が極めて重要です。特に、白内障の早期発見のためには、定期的な眼科医の検査が必須です。
先進会眼科の術後検診(2026年10月29日時点・先進会眼科公式より)
- 翌日・1週間後・1ヶ月後・3ヶ月後に検診
- 以降は年1回の定期検診
検診の回数や費用はクリニックごとに違います。先進会眼科は、術後3年間のアフターケアが手術費用に含まれるとしています(無料検診の期間は契約内容によって異なると公式に注記があります)。
白内障の早期発見と対応
定期検診で白内障の兆候が見られた場合、眼科医は以下のような対応を提案します。
- 経過観察 - 白内障の進行が緩やかな場合、定期的に状態を確認
- 点眼薬による進行抑制 - 白内障進行を遅延させる点眼薬の使用
- 手術適応の判定 - 白内障が日常生活に影響を与えるレベルに達した場合、手術を提案
ICL抜去と白内障手術が必要な場合、その時点で同時施行か段階的施行かの判断が改めて行われます。
まとめ:ICL 白内障手術の同時施行について
医学的な事実
- ホールICLは白内障のリスクが大幅に下がった - 従来型では約1〜2%とされていた
- 同時手術は技術的に可能 - ただし複雑さと費用が課題
- 段階的手術が一般的 - 多くの眼科で推奨される選択肢
高齢者にとって重要なポイント
- 全身健康状態の評価が必須 - 麻酔リスクの管理
- 眼内レンズ選択が重要な決断 - 生活スタイルに合わせた選定
- 定期検診による早期発見 - 白内障の進行度を監視
実際の選択肢
ICL抜去と白内障手術の対応方法は、一律ではなく、患者さんの年齢、全身状態、経済状況、そして眼科医の判断によって異なります。
最も重要なことは、信頼できる眼科医に相談し、自分の目の状態と人生設計に合わせた最適な治療方法を選択することです。
筆者は、先進会眼科での治療経験から、医療者に選ばれているクリニックでの診察と相談をお勧めします。
ICL手術するなら先進会眼科
ICLクリニックおすすめ3選
下表の比較から、クリニックを選んでもらいたいです
| クリニック名 | 特徴 | おすすめポイント |
|---|---|---|
| 先進会眼科 | ICL患者の22.5%が医療者(2022年6〜9月集計・公式)。筆者が2020年にICL手術を受けた | 来院検査は無料。術後3年間のアフターケアが手術費用に含まれる |
| 品川近視クリニック | 7年連続で国内最多症例として表彰された実績(2019〜2025年・米国STAAR SURGICAL社)。全国展開 | 実績と価格のバランスを重視する方に向く |
| アイクリニック東京 | 東京エリア特化の専門クリニック | 丁寧なカウンセリングを重視する方に向く |
先進会眼科を強くおすすめする理由
筆者自身がICL手術を受けた経験から、先進会眼科は「医療者に選ばれている」という点で信頼性の根拠が明確だと感じています。まずは無料の来院検査を活用し、適応検査と説明を受けた上で比較検討するのがおすすめです。