不動産投資で東京スター銀行の融資は使える?新規購入は不可、借り換えローンの条件・金利を解説

この記事を読むと分かること
  • 東京スター銀行の投資用ローンは「借り換え」向けで、新規の物件購入には使えないことが分かる
  • 借り換えで使うスター不動産担保ローンの金利・期間・手数料・団信の公表条件が分かる
  • 借り換えで損をしないために、申し込む前に並べて比べる項目が分かる

東京スター銀行の不動産投資融資とは?基本を押さえよう

東京スター銀行は、東京都港区に本社を置く第二地方銀行です。個人向けで不動産投資に関係するのは、不動産を担保にする「スター不動産担保ローン」で、その使い方の一つとして「投資用借り換えローン」を案内しています(2026年9月29日時点・東京スター銀行公式サイトより)。
最初に押さえておきたいのは、公式ページに「新規の投資用不動産の購入にはご利用いただけません」「個人名義のローンに限ります」と明記されていることです(2026年9月29日時点)。これから1棟目・2棟目を買うための融資先としては使えません。使えるのは、すでに持っている投資用物件のローンを借り換える場面です。
この記事では、借り換えで使う場合の条件・金利・手数料と、申し込む前に並べて比べるべき項目を順番に確認していきます。
不動産投資の融資は「どの銀行で借りるか」が投資の成否を左右する重要な選択です。焦らず、正確な情報をもとに判断してください。

投資用借り換えローン(スター不動産担保ローン)の基本スペック

融資金額・融資期間

ご融資額は100万円以上(10万円単位)で、年収や担保評価によって制限される場合があります。上限額は公表されていません。ご融資期間は1年以上30年以内(1年単位)で、審査によって決まります(2026年6月23日現在の商品説明書より)。
建物の法定耐用年数から融資期間を決めるといった計算式は、商品説明書には書かれていません。参考までに、税法上の法定耐用年数(住宅用)は次のとおりです。
構造法定耐用年数(住宅用)
木造22年
鉄骨造(骨格材の肉厚 4mm超/3mm超4mm以下/3mm以下)34年/27年/19年
RC造47年
これは減価償却に使う税法上の年数で、東京スター銀行が融資期間をこの表で決めると公表しているわけではありません。借り換えの期間は1〜30年の範囲で、審査によって決まります。
期間が短くなると毎月の返済額は増えます。借り換えの前後で、毎月の返済額と残りの期間を必ず並べて比べてください。

金利の種類と目安

投資用借り換えローンの金利は、次のとおりです(2026年9月1日現在・東京スター銀行公式サイトより)。
  • 変動金利: 年1.75%〜5.25%
  • 固定金利(3年・5年・10年): 年3.30%〜7.70%
幅があるのは、毎月公表される「スターワン住宅ローン基準金利」に、審査で決まる調整幅を足して金利を決める仕組みだからです。調整幅は後から見直されず、見直されるのは基準金利の部分だけです(2026年6月23日現在の商品説明書より)。
「表示金利≠実質コスト」という点が非常に重要です。融資金額の2.2〜3.3%(税込)の事務手数料がかかるため、実質的なコストは金利だけで判断できません。長期収支シミュレーションで総返済額まで確認することが不可欠です。
変動金利型は6回目の約定返済日に、以後は6か月ごとに金利が見直されます(商品説明書より)。変動金利で借りる場合は、金利上昇のシナリオも含めて収支を確認しておくことをおすすめします。

融資手数料

融資実行日に、融資金額の2.2%〜3.3%(税込)の事務手数料がかかります。たとえば5,000万円の借り換えであれば、110万円〜165万円です。ほかに登記費用・印紙税などの実費がかかります(商品説明書より)。
借り換えでは、下がる利息の合計と、事務手数料・登記費用・今のローンの完済にかかる費用を並べて、元が取れるかを先に計算してください。さらにこのローンは、繰上返済に解約金がかかります(借入期間5年以内は返済元金の1.00%、5年超は0.50%)。団体信用生命保険は任意で、加入すると金利に年0.2〜0.4%が上乗せされます(いずれも2026年6月23日現在の商品説明書より)。

投資用借り換えローンの申込条件と審査

公表されている申込条件

商品説明書に書かれている申込条件は、次の3つです(2026年6月23日現在)。
  1. 日本国籍、または永住権を持つ外国籍で、国内に住む個人であること
  1. 年収200万円以上であること
  1. 申込時の年齢が満20歳以上69歳以下で、完済時の年齢が84歳以下であること
このほかは「当行所定の審査基準」とされ、物件の立地や築年数による線引きは公表されていません。公式サイトには「一部お取り扱いできない地域があります」との注記があります。

審査に関わる点

① 物件の担保評価
融資額は「年収や当行担保評価等により制限される場合があります」とされています。担保評価の方法(積算評価か収益還元評価か)は公表されていません。借り換える物件以外の不動産も担保にできるのが、この商品の特徴です(公式サイトより)。
② 借り手の年収・職業・勤続年数
公表されている年収の条件は200万円以上だけで、職業や勤続年数の基準は公表されていません。年収を合算する場合は、合算する人に連帯保証人になってもらう必要があります(商品説明書より)。
③ 担保の名義
本人のほか、配偶者・実父母・実兄弟姉妹が所有する不動産も担保にできます。その場合は所有者に連帯保証人になってもらいます。保証会社の保証は原則として不要です(商品説明書より)。
④ 既存の借入状況
他行の不動産投資ローン・住宅ローンなど既存借入が多い場合は審査に不利になります。いわゆる「属性の消耗」が起きている状態では、新たな融資が通りにくくなります。不動産投資を拡大していくためには、1棟目で良い条件の融資を受けて実績を作り、2棟目以降の属性を残すことが戦略的に重要です。

借り換えの前に並べて比べる5つの項目

口コミの代わりに、借り換えの損得を決める項目を並べます。どれも商品説明書に書かれているか、窓口で書面にしてもらえる項目です。
①今のローンの残りの期間と金利、②借り換え後の金利(基準金利+調整幅)と期間、③事務手数料(融資金額の2.2〜3.3%)・登記費用・今のローンの完済手数料、④繰上返済の解約金(5年以内1.00%/5年超0.50%)、⑤団信に入るなら上乗せ金利(年0.2〜0.4%)。この5つを並べて、総返済額が本当に下がるかを確かめてください。

東京スター銀行の不動産投資融資のメリット・デメリット

メリット

① 固定金利プランが選べる
変動金利だけでなく、固定金利(3年・5年・10年)も選べます。ただし固定期間が終わると、その時点の変動金利の水準で見直されます(商品説明書より)。
② 借り換える物件以外の不動産も担保にできる
借り換える物件の担保評価が足りなくても、ほかに持っている不動産を担保に加えられます。家族名義の不動産も担保にできます(公式サイトより)。
③ 物件タイプの幅が広い
公式サイトは対象として区分マンション・一棟アパート・戸建てを挙げています。自宅を売らずに賃貸に出した場合の、住宅ローンの借り換えにも対応しています。

デメリット

① 手数料が高い(2.2〜3.3%)
融資金額の2.2〜3.3%(税込)の事務手数料に、登記費用などの実費が加わります。借り換えで下がる利息がこれを上回るかを、必ず先に計算してください。
② 新規の物件購入には使えない
公式ページに「新規の投資用不動産の購入にはご利用いただけません」とあります。これから物件を買う資金は、別の金融機関で探すことになります。
③ 繰上返済に解約金がかかる
一部・全額とも、借入期間5年以内なら返済元金の1.00%、5年超なら0.50%の解約金がかかります(商品説明書より)。売却の予定が近い物件の借り換えには向きません。
④ 個人名義のローンに限られる
公式ページに「個人名義のローンに限ります」とあり、法人で借りているローンの借り換えには使えません。

東京スター銀行の融資に向いている人・向いていない人

向いている人

以下の条件に当てはまる方は、東京スター銀行への融資相談を検討する価値があります:
  • すでに投資用物件を持ち、今のローンの金利や期間を見直したい
  • 借り換える物件の担保評価が足りず、ほかの不動産(家族名義を含む)を担保に加えたい
  • 自宅を売らずに賃貸に出し、住宅ローンのままでは都合が悪くなった
  • 借り換えたあと、しばらく売却や繰上返済の予定がない
  • 金利上昇リスクに備えて固定金利で返済計画を立てたい

向いていない人

以下の方は、他の金融機関の活用を先に検討するほうが効率的です:
  • これから投資用物件を新しく買う(新規購入には使えない)
  • 法人名義でローンを借りている
  • 近いうちに売却や一括返済を考えている(解約金がかかる)
  • 年収が200万円未満、または申込時の年齢が70歳以上
  • 既存の不動産ローンが多く属性が消耗している
  • 手数料コストを最小化して利回りを最大化したい

同じ銀行の、自宅向け住宅ローン

投資用ローンに慎重な一方で、東京スター銀行は自宅向けに他行にない商品を持っています。預金連動型スターワン住宅ローンは、対象預金の残高と同額のローン残高に金利がかからない仕組みで、手元資金を厚く持つ人ほど実質金利が下がります。ただし融資金額は3,000万円以上、税込年収1,000万円以上という条件があり、投資用ローンとは審査の考え方も別です。自宅のローンを先に組むと、あとから引ける投資用ローンの枠が小さくなる点には注意してください。

不動産投資融資で失敗しないための考え方

まずは勉強から始める

不動産投資は「物件を探してから融資先を考える」ではなく、「先に知識と計画を整えてから行動する」ことが成功の鍵です。融資の知識がないまま物件を先に契約してしまい、融資が通らなかった・条件が悪かったという失敗例は後を絶ちません。
特に初心者のうちは、融資の仕組み・物件の収益分析・税金・出口戦略を体系的に学ぶことを強くおすすめします。ファイナンシャルアカデミーなどが提供する不動産投資スクールの体験セミナーは無料から参加でき、体系的な知識を効率よく習得できます。

出口まで含めた長期収支をシミュレーションする

「金利○%で借りれば毎月○円のキャッシュフロー」という計算だけでは不十分です。空室率・修繕費・固定資産税・金利変動・売却価格まで織り込んだ長期収支シミュレーションを行うことで、本当に収益が出る物件かどうかを確認できます。
しなちく(当ブログ運営者)が開発した長期収支シミュレーターは、家賃収入から諸経費・税金・ローン返済を差し引いたキャッシュフローを可視化でき、銀行の審査書類にも転用できる形式で提供しています。物件を検討する前にぜひ活用してください。

複数の金融機関と比較する

東京スター銀行だけでなく、他の地銀・信用金庫・ノンバンクなど複数の金融機関に打診して、最も有利な条件で融資を受けることを検討してください。融資条件(金利・手数料・期間・融資比率)は銀行ごとに大きく異なります。一行だけに絞って相談するのではなく、複数行の条件を比較検討することで、最も有利な条件を引き出しやすくなります。

属性を大切にする

不動産投資で長期的に成功するためには、融資の「属性」を温存することが重要です。1棟目で条件の悪い融資を受けてしまうと、2棟目・3棟目への拡大が難しくなります。自己資金を積み増し、収入・勤続年数などの属性を整えてから行動することで、より有利な条件で融資が受けられるようになります。

まとめ:東京スター銀行の不動産投資融資は「条件を選ぶ」銀行

東京スター銀行で不動産投資に使えるのは、投資用ローンの借り換えです。新規の投資用不動産の購入には使えません。
主なポイントを整理すると:
  • 新規の投資用不動産の購入には使えない(借り換え向け・個人名義のみ)
  • 変動金利 年1.75%〜5.25%、固定金利(3・5・10年)年3.30%〜7.70%(2026年9月1日現在)
  • 事務手数料は融資金額の2.2〜3.3%(税込)。繰上返済には解約金(5年以内1.00%/5年超0.50%)
  • 融資額100万円以上・期間1〜30年・年収200万円以上
  • 借り換える物件以外の不動産や、家族名義の不動産も担保にできる
申し込む前に、今のローンの残りの期間と金利、借り換え後の金利と期間、事務手数料・登記費用・解約金を並べて、総返済額が本当に下がるかを確かめてください。新規購入の融資先を探しているなら、複数の金融機関に条件を当たる準備をしておくことが大切です。
不動産投資は大きなお金を動かす判断です。焦らず、体系的に学んでから行動することが、失敗しない不動産投資への近道です。

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