不動産投資で融資が通りやすい銀行は?審査に通るポイントと銀行選びの極意

この記事を読むと分かること
  • 「融資が通りやすい」とされる銀行のタイプと、それぞれの特徴が分かる
  • 銀行が見ている審査ポイント(属性・物件・事業計画)と対策が分かる
  • 申し込み前にやるべき準備(信用情報・計画書・収支シミュレーション)が分かる

不動産投資で融資が通りやすい銀行とは?

不動産投資を始める際、多くの人が「どの銀行に申し込めば融資が通りやすいのか」と考えます。これは非常に重要な問いですが、答えは一筋縄ではいきません。
融資が通りやすい銀行は存在しますが、その銀行が「あなたに対して」融資を決めるかどうかは別の問題なのです。銀行の融資判断は、金融機関の積極性と申し込み者の属性・物件の収益性の両方で決まります。
融資に積極的とされる金融機関の分類
不動産投資融資において、以下の金融機関は比較的融資に積極的です:
  • 地方銀行(地銀): 本店がある地域の企業・投資家との関係構築を重視し、審査も比較的柔軟です
  • 信用金庫・信用組合: 地域密着型で、新築だけでなく築年数が経過した物件でも評価対象とする傾向
  • ノンバンク: 銀行より審査の間口が広いことが多い一方、金利は高めの傾向
  • 日本政策金融公庫: 政府系の金融機関。不動産賃貸業での利用は融資制度や事業の内容で扱いが変わるので、支店で対象になるかを先に確かめる
一方、メガバンク(三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行など)や信託銀行は審査が厳しい傾向があり、初めて不動産投資をする個人にはハードルが高いとされます。
これは「通りやすい」という相対的な評価であり、絶対的な保証ではないことを理解することが大切です。

融資が通りやすい銀行の選び方・特徴

では、実際に融資が通りやすい銀行を見分けるには、どんなポイントを見ればよいのでしょうか?
1. アパートローン専門部門の有無
融資に積極的な銀行は、不動産投資向けの「アパートローン」「投資用ローン」という専門部門を持っていることが多いです。ホームページにこうした部門が明記されている銀行は、融資判断の仕組みも整備されており、申し込みから審査結果までの流れが比較的スムーズです。
一方、「ご相談ください」という曖昧な案内しかない銀行は、審査に時間がかかったり、突然に「お断り」という結果になる可能性があります。
2. 金利水準・融資年数
融資に積極的な銀行は、融資年数を長めに設定してくれる傾向があります。ただし金利は、金融機関・商品・本人の属性・物件で変わり、公表されていても幅があります。
たとえばオリックス銀行の不動産投資ローンは、変動金利型で年2.425%〜年4.425%と幅をもって公表されています(2026年9月1日現在・公式の商品概要より)。実際に何%になるかは審査で決まるので、複数の銀行に相談して条件を比べてください。
3. 対象エリア・物件種別
融資に積極的な銀行でも、地域や物件種別によって対応が異なります。たとえば地方銀行なら、本店がある都道府県内の物件には積極的でも、他県の物件には慎重なことがあります。
また、新築アパート・新築マンションには積極的でも、中古物件や古い建物には慎重という銀行も少なくありません。事前にホームページで「対応物件」を確認することが、無駄な申し込みを避けるコツです。
4. 経営方針・営業戦略
銀行のホームページや経営方針、ニュースリリースで「不動産投資向け融資に力を入れる」と明言している銀行は、実際に融資を決める速度・柔軟性も高い傾向があります。反対に、「慎重な審査」「リスク管理重視」と明記されている銀行は、融資審査も厳しいと考えてよいでしょう。

タイプ別おすすめ銀行一覧

融資が通りやすい銀行を、申し込み者のタイプと物件の特性で分類してご紹介します。

サラリーマン・公務員向けの銀行

サラリーマンや公務員は、給与所得という安定性が評価され、銀行からも融資を受けやすい属性です。特に大手企業勤務や公務員は審査で優遇されます。
こうした属性に対して積極的な銀行には以下のような特徴があります:
  • オリックス銀行: 不動産投資ローンの対象は、原則として首都圏・近畿圏・名古屋市・福岡市の居住用不動産。借入金額は2,000万円以上2億円以下、マンションは専有面積40㎡以上が条件(公式の商品概要より・2026年9月確認)
  • 地方銀行: 勤務先が地方銀行の本店所在地にある場合、メインバンク扱いで優遇される可能性が高い

医師・弁護士などの高属性向けの銀行

医師・弁護士・税理士などの専門職は、年収の安定性と社会的信用が高く、融資審査では最も優遇される属性です。こうした層向けには、一部の銀行が特別な融資商品を用意していることもあります。
  • プライベートバンク機能を持つ金融機関: 富裕層向けのカスタマイズ型融資が可能

地域密着型・築古物件向けの銀行

築年数が経過した物件や、地元の非上場不動産企業との協力物件に対しては、地方銀行や信用金庫が最適です。
  • 信用金庫: 築年数が経過した物件でも評価してくれる傾向が強い。地域密着型で顧客関係を長期視点で考える
  • 信用組合: 信金より規模は小さいが、より地域に密着した融資判断をする場合がある

ネット銀行・新興金融機関

ネット銀行は、店舗経営費を削減している分、金利が低めに設定される傾向があります。ただし、不動産投資用のローンを扱っていないネット銀行も多いので、まず商品があるかどうかを公式サイトで確かめてください。

ノンバンク(信販会社・不動産担保ローン会社など)

ノンバンクは銀行よりも融資に積極的ですが、金利が高いのが難点です。銀行融資が難しい場合の選択肢として機能します。
  • 審査基準が銀行より緩い
  • 融資実行までのスピードが速い
  • 金利は銀行より高めの傾向

融資審査で見られるポイントと対策

銀行がどれだけ融資に積極的であっても、申し込み者の属性・物件・事業計画が審査基準に満たなければ融資は実行されません。ここでは、銀行の審査で実際に見られるポイントと、それに対する対策をご説明します。

属性審査(申し込み者自身の評価)

年収
銀行の融資審査では、年収が重要な指標になります。ただし、どの水準なら融資を受けやすいかは金融機関ごとに違い、公表されていないことがほとんどです。
年収が低い場合の対策としては、自己資金を多く用意することが最も効果的です。どのくらいの割合を求められるかは金融機関・物件・本人の属性で変わるので、事前相談で確かめてください。
勤務先・勤続年数
銀行は安定性を重視するため、以下の条件が有利に働きます:
  • 上場企業・大手企業勤務(特に日本を代表する企業)
  • 公務員(国家公務員・地方公務員共に有利)
  • 医師・弁護士などの専門職
  • 勤続年数が長いこと(目安は金融機関ごとに違う)
勤続1~2年の場合は、「まだ評価が確立していない」と判断され、審査で不利になることがあります。この場合は、過去の安定した給与・昇進実績などを資料で示すことが有効です。
信用情報
銀行は、個人信用情報機関に照会して、以下をチェックします:
  • クレジットカード・ローンの返済履歴
  • 滞納・自己破産などの金融事故の有無
  • 複数のローンに同時申し込みしていないか
信用情報が傷ついている場合(滞納経験がある、自己破産経験がある等)は、融資を受けるのが難しくなります。心当たりがある場合は、事前に信用情報機関に開示請求して、自分の信用情報を確認することをお勧めします。

物件審査(投資対象の評価)

物件の収益性(利回り)
銀行は、その物件からいくら家賃収入が得られるかを重視します。物件の利回りが高いほど、銀行から見ると「返済できる可能性が高い」と判断され、融資が通りやすくなります。
どの水準の利回りなら融資が通りやすいかは、金融機関・エリア・物件タイプによって異なります。
ここで注意が必要なのは、「表面利回り」と「実質利回り」の違いです。表面利回りとは、年間賃料を物件価格で割った値で、空室リスク・経費を一切考慮していません。銀行は、ここに所有経費(管理費・修繕費・固定資産税など)を差し引いた「実質利回り」で判断することが多いため、単純に「表面利回りが高い」という理由で購入を決めると、実際には赤字という事態に陥る可能性があります。
物件の担保評価
銀行は、融資額を物件の評価額に基づいて決定します。同じ物件でも、銀行によって評価額が異なることがあります。
  • 新築物件: 販売価格には販売会社の経費や利益が含まれるため、銀行の評価額は販売価格を下回ることが多い
  • 中古物件: 時価(相場)で評価されることが多く、評価額が購入価格を下回ることもある
銀行の評価額が購入価格を下回ると、その差は自己資金で埋めることになります。評価は物件の新しさだけでなく、土地の評価や収益性でも変わるので、同じ物件でも複数の銀行に評価を聞いてみる価値があります。
物件の立地・建物の状態
銀行は、以下の観点から物件を評価します:
  • 立地: 駅からの距離、商業地との近接性、今後の開発可能性
  • 築年数: 新しいほど有利。法定耐用年数の残りを融資期間の目安にする銀行もあるが、考え方は銀行ごとに違う
  • 建物状態: 外観・内部の汚れや劣化の程度。修繕が必要な場合は融資額が減額される

事業計画・返済能力の審査

事業計画書の提出
融資に積極的な銀行ほど、申し込み時に「事業計画書」の提出を求めることが多いです。これは、申し込み者が「どんな物件を・なぜ購入するのか・どうやって返済していくのか」を示す重要な資料です。
事業計画書に含まれるべき要素:
  • 対象物件の詳細(所在地・構造・築年数・賃料相場)
  • 想定される年間家賃収入・経費・返済額・課税所得
  • 長期的な出口戦略(何年保有して売却するのか、その時点での想定売却価格)
  • 申し込み者の投資経験・知識
事業計画書を丁寧に作成する申し込み者ほど、銀行の信頼が厚くなり、融資審査に通りやすくなります。
返済比率の確認
銀行は「返済比率」(年間返済額が年収や家賃収入に占める割合)を確認します。何%までなら融資が通りやすいかは、金融機関ごとに違います。
返済比率が高いほど、申し込み者の返済負担が大きくなり、銀行から見ると「経済的に困難になるリスク」が高まります。返済比率が高い場合は、購入物件の規模を小さくするか、より家賃が高い物件を選ぶことで、改善できます。

融資申し込み前に必ずやっておくべきこと

融資が通りやすい銀行を見つけることは大切ですが、それ以上に重要なのは「申し込み前の準備」です。ここでは、融資申し込みを成功させるための必須タスクをご紹介します。

1. 信用情報の確認

融資申し込み前に、個人信用情報機関に「信用情報の開示請求」をして、自分の信用状態を確認しましょう。万が一、滞納や金融事故の記録があれば、事前に対策を立てることができます。
信用情報機関は以下の3つがあります:
  • 株式会社シー・アイ・シー(CIC): 主にクレジットカード会社・信販会社が加盟
  • 全国銀行個人信用情報センター(KSC): 銀行向け
  • 日本信用情報機構(JICC): 主に消費者金融会社が加盟
複数の機関に傷がある可能性もあるため、3機関すべてに開示請求することをお勧めします。

2. 事業計画書の作成

融資成功の鍵となる「事業計画書」を、申し込み前に作成しておきましょう。事業計画書には以下の要素を含めます:
  • 対象物件の詳細情報: 住所・構造・築年数・専有面積・現況写真など
  • 収支シミュレーション: 年間家賃収入・管理費・固定資産税・保険料・修繕費・ローン返済額・課税所得
  • 市場分析: 該当地域の家賃相場・空室率・今後の開発予定
  • 出口戦略: 何年後に売却するのか、その時点での想定売却価格
特に「収支シミュレーション」の部分は、銀行が融資判断をする際に最も重視する部分です。ここで雑な計算をすると、融資審査で不利になります。

3. しなちく長期収支シミュレーターの活用

不動産投資で成功するためには、購入時だけでなく「出口まで含めた長期の収支」を把握することが不可欠です。表面的な利回りが高い物件でも、経費を考慮すると赤字になることは珍しくありません。
しなちく長期収支シミュレーターは、家賃収入・ローン返済・管理費・修繕費・税金をすべて織り込んで、売却時点までのキャッシュフローを可視化できます。主に次のような項目を置いて計算します:
  • 物件価格・購入時の諸経費
  • 家賃・空室率・家賃下落率
  • 経費(管理費・修繕費・税金・保険など)
  • ローン返済額・期間
  • 売却価格(予想)
購入前に数字を自分で組み立てておくと、銀行との面談でも収支の根拠を説明しやすくなります。

4. 複数の銀行に相談する

融資が通りやすい銀行であっても、あなたの属性・物件に対する評価は、銀行ごとに異なります。必ず複数の銀行に相談して、金利・返済期間・融資額を比較することが重要です。
複数の銀行に相談することで、以下のメリットが生まれます:
  • 各銀行の対応姿勢・審査スピードを比較できる
  • 融資額・金利に大きな差がある場合、その理由を理解できる
  • 1行に「お断り」と言われても、別の銀行では承認される可能性がある
ただし、事前審査や正式な申し込みをすると、信用情報機関に照会の記録が残ります。照会の記録は返済の遅れのような事故情報ではありませんが、短期間に多くの申し込みが重なると、審査で理由を聞かれることがあります。相談で条件を比べ、申し込む銀行を絞ってから進めましょう。

5. 勤続年数・収入の安定性の確保

融資審査では「雇用の安定性」が重視されます。特に以下の場合は、融資が難しくなる可能性があります:
  • 転職して1年未満
  • 自営業・フリーランスで年収が不安定
  • 給与が大きく変動している
こうした場合は、可能な限り「雇用・収入が安定した状態」になるまで待つか、自己資金を多く用意することで、リスクをカバーすることが有効です。

6. 不動産投資スクールで知識を深める

ここまで「銀行選び・融資審査ポイント」について説明してきましたが、実際の投資を成功させるには、より体系的な知識が必要です。特に以下の点は、独学だけでは習得が難しいことが多いです:
  • 物件の「本当の評価方法」(表面利回りではなく、実質利回り・キャッシュフロー)
  • 「法人化・タックスプランニング」によるリスク管理
  • 「属性を消耗させない戦略」(1棟目の失敗が2棟目以降に大きく影響しないようにする)
  • 複数物件保有時の融資戦略(属性の「使い方」の工夫)
ファイナンシャルアカデミーの不動産投資スクールは、こうした知識を体系的に学べる講座です。運営は株式会社FinancialAcademy(2002年6月創立)で、創立以来の累計受講生数は80万人を超えています(2025年時点・公式の沿革より)。体験セミナーは無料で受講できます。
本気で不動産投資に取り組もうとしている方に、スクール受講を強くお勧めします。銀行融資を受けるだけでなく、その後の「運用を成功させる」ために必要な知識が、ここで得られます。

不動産投資を考えている人向けサービス一覧

ここまで、融資が通りやすい銀行の選び方と融資審査のポイントをご説明しました。最後に、不動産投資を検討・実践している方に役立つサービスをご紹介します。

資産形成・シミュレーション

購入予定の物件について、売却時点までの長期キャッシュフローを確かめられます。家賃収入・ローン返済・管理費・修繕費・税金をすべて織り込んで計算します。
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本格的な知識習得・スクール

体系的な不動産投資知識を学べる講座です。物件評価・融資戦略・タックスプランニングなど、実務レベルの知識が習得できます。初心者向け体験セミナーは無料で受講可能です。
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まとめ

融資が通りやすい銀行は存在しますが、「その銀行があなたに融資するか」は別問題です。融資審査では、金融機関の積極性だけでなく、申し込み者の属性・物件の収益性・事業計画の質が総合的に評価されます。
特に重要なポイント:
  1. 勤続年数や収入の安定した属性が有利(基準は金融機関ごとに違う)
  1. 自己資金を用意することで、融資承認の可能性が高まる
  1. 表面利回りではなく、実質利回り・長期キャッシュフローで物件を評価する
  1. 事業計画書を丁寧に作成し、銀行に「この人は数字を把握している」と感じさせる
  1. 複数の銀行に相談して、自分の属性・物件に最適な選択肢を見つける
融資を受けることはゴールではなく、スタートに過ぎません。その後の「運用を成功させる」ために、ぜひこの記事が参考になれば幸いです。本気で不動産投資に取り組む方は、スクール受講も含めて、体系的な知識習得をお勧めします。