不動産投資の銀行金利一覧|公表している銀行・していない銀行と、総額での比べ方

この記事を読むと分かること
  • 不動産投資ローンの金利を公表している銀行と、公表していない銀行
  • 変動金利が何に連動して動くのか
  • 金利だけでなく、手数料・団信・融資期間まで含めて比べる方法
不動産投資を考えるとき、「銀行の金利は一体どのくらいなのか」と気になる方は多いでしょう。融資の金利水準はキャッシュフローに直結するため、投資の成否を左右する重要な要素です。
ただし、不動産投資ローンの金利を公式サイトに数字で載せている銀行は多くありません。この記事では、公式サイトで確かめられたことだけを根拠に、金利の見方と銀行の比べ方を整理します。ネット上に出回っている「メガバンクなら年◯%」のような目安は、出所が確かめられないので載せていません。

不動産投資ローンの金利の仕組み

銀行の融資金利には、大きく分けて「固定金利」と「変動金利」の2種類があります。
固定金利の特徴
固定金利とは、決めた期間中の金利が一定に固定される型式です。金利上昇のリスクを銀行側が負うため、固定金利は変動金利より高めに設定される傾向があります。
変動金利の特徴
変動金利は、銀行が決める基準金利に連動して見直される型式です。一般的に固定金利より低めですが、金利が上がる局面では返済額が増えます。
変動金利は「短期プライムレート」に連動する
不動産投資ローンの変動金利は、多くの場合「短期プライムレート」を基準にしています。日本銀行が公表している主要行の短期プライムレート(最頻値)は、2026年8月3日に年2.125%から年2.375%へ上がりました(日本銀行「長・短期プライムレート(主要行)の推移」・2026年9月8日取得)。
ニュースでよく見る「長期金利(10年国債)」は、変動金利の基準ではありません。長期金利が上がったからといって、変動金利がその日に上がるわけではない点に注意してください。また、短期プライムレートが上がっても、各銀行が適用金利をいつ・どれだけ動かすかは銀行ごとに決まります。

金利を公表している銀行・公表していない銀行

オリックス銀行(金利を公表している)

オリックス銀行の不動産投資ローンは、公式サイトに金利が載っています。
  • 変動金利型(短期プライムレート基準):年2.425%〜年4.425%(「2026年9月1日現在」と明記。毎月見直し)
  • 借入金額:2,000万円以上2億円以下
  • 借入期間:1年以上35年以下(完済時年齢85歳未満まで)
  • 対象の不動産:原則として首都圏・近畿圏・名古屋市・福岡市の居住用不動産
(オリックス銀行公式・2026年9月17日取得)
金利が「年2.425%〜年4.425%」と幅で書かれているのは、物件や申込者の条件で適用金利が変わるためです。借入金額の下限が2,000万円なので、価格の安い区分マンション1戸は金額の条件で外れることがあります。

三井住友銀行(金利を公表していない)

三井住友銀行の「直担アパートローン」は、公式サイトの商品内容に金利の数字がありません(2026年9月20日確認)。公表されているのは次の条件です。
  • 融資金額:200万円以上、建築・購入価格等の範囲内
  • 融資期間:1年以上最長35年以内
  • 保証料:不要
  • 取扱手数料:新規110,000円(税込)
  • 団体信用生命保険:任意。加入すると融資利率が年0.3%上乗せ

横浜銀行(金利を公表していない)

横浜銀行の「アパートローン(一般口)」も、金利は融資窓口への問い合わせです(商品概要説明書・2025年10月1日現在適用中・2026年9月20日確認)。一方で、団体信用生命保険の保険料は銀行が負担し、取扱手数料は110,000円(購入資金の場合は121,000円)、全額繰上返済の手数料は7年超で無料と公表されています。

金利だけで比べると、総額を見誤る

上の3行を並べると分かるとおり、銀行によって公表している項目そのものが違います。金利が分かっても、次の項目で総額が変わります。
  • 団体信用生命保険:三井住友銀行は加入すると年0.3%上乗せ、横浜銀行は保険料を銀行が負担
  • 取扱手数料:11万円前後の定額が多い
  • 繰上返済の手数料:期間によって無料になる銀行もある
  • 融資期間:建物の構造や性能で上限が決まる銀行がある(横浜銀行は木造の等級なしで新築20年)
見積もりを取るときは、金利だけでなく「団信を含めた実質の金利」と「手数料の合計」を同じ条件で並べてください。

審査で見られること

銀行ごとの審査基準は公表されていません。一般に、次のような点が確かめられます。
  • 年収・勤務先・勤続年数
  • ほかの借入(車のローン・カードローンなど)の残高と返済の実績
  • 自己資金の額
  • 物件の収益性と担保としての価値
特定の年収や勤務先で「この銀行なら借りられる」と言える公表資料はありません。まずは公式サイトの「ご相談」窓口や、物件を扱う不動産会社を通じて、自分の条件で相談するのが確実です。

融資を受ける前に長期収支シミュレーションは必須

金利だけで判断するのは危険です。金利が低くても、空室期間が長くなるとキャッシュフローは赤字になります。融資を受ける前に必ず、家賃収入・ローン返済・修繕費・税金・出口まで計算した長期収支シミュレーションを実施してください。とくに変動金利で借りる場合は、金利が上がったときの返済額も試算しておきましょう。

融資金利に関するよくある質問

Q. 銀行の不動産投資ローンの金利は一律ではないのか?
A. 一律ではありません。金利を公表しているオリックス銀行でも「年2.425%〜年4.425%」と幅があり(2026年9月1日現在)、条件によって適用金利が変わります。金利を公表していない銀行は、相談しないと分かりません。
Q. 変動金利はいつ見直されるのか?
A. 銀行によって違います。オリックス銀行は毎月見直し、横浜銀行は年2回(4月1日・10月1日)見直して7月・1月の約定返済分から反映すると公表しています(各行公式・2026年9月確認)。
Q. 金利はこれから上がる可能性があるのか?
A. 主要行の短期プライムレートは2026年8月3日に年2.375%へ上がっています(日本銀行公表)。今後の動きは誰にも断定できないので、変動金利で借りる場合は、金利が上がったときの返済額を長期収支シミュレーションで確かめておくことをおすすめします。

まとめ:金利が低い銀行だけでなくトータルで判断する

不動産投資ローンの金利を数字で公表している銀行は限られます。公表していない銀行も、手数料・団信・融資期間は公表していることが多いので、金利・団信の上乗せ・手数料を合わせた総額で比べてください。
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