不動産投資の経費・確定申告完全ガイド!注目すべき経費一覧・節税事例・提出手順を徹底解説
① 不動産投資の経費を漏れなく計上して確定申告すると、所得税・住民税の負担を正しく抑えられる。どれだけ減るかは所得の水準と経費の額で決まる
② 経費計上できる項目は、減価償却・修繕費・管理費・保険料・出張費・通信費など多岐にわたり、丁寧な記録と証拠の保全が重要
③ 赤字(不動産所得の損失)は、給与所得など他の所得と損益通算できるため、条件によっては節税につながる実用的な手法
不動産投資と税金――確定申告は「避けるもの」ではなく「活かすもの」
不動産投資を学んでいる方から、「確定申告が面倒そう」「税負担が増えるのでは」と不安に思っている方がいます。しかし、実は確定申告は不動産投資オーナーにとって「節税の正当な機会」です。
適切な経費計上を実践することで、所得税・住民税の負担を抑えられます。不動産所得が赤字になった年は、その赤字を給与所得と損益通算できる場合もあり、それを上手く活用することで実質的な手取り収入が増えるケースもあります。
この記事では、不動産投資における経費計上の全体像と確定申告の流れを初心者にもわかりやすく解説します。
経費計上できる項目一覧
不動産投資で経費計上できる主な項目を整理します。
減価償却費
減価償却とは、建物の取得価格を耐用年数にわたって分割して経費に計上する仕組みです。実際に現金が出ていかなくても経費計上できるため、節税の効果が高い項目です。鉄筋コンクリート造(47年)、木造(22年)など、建物の構造ごとに法定耐用年数が定められています。築年数が古い建物は残りの耐用年数が短くなるぶん、1年あたりの減価償却費が大きくなります。
修繕費
設備の不具合の修繕・外壁塗装・屋根などの定期工事にかかる純粋な修繕費は、全額経費計上できます。ただし、建物の機能を大幅に向上させる「資本的支出」に該当する工事(大規模なリフォームなど)は、減価償却の対象になります。
管理委託料・共益費
管理会社に支払う管理委託料や、マンションの管理費・エレベーター保守費・清掃費は経費計上できます。
ただし修繕積立金だけは扱いが違います。原則は修繕等が完了した日の属する年分の必要経費で、管理規約が国税庁の示す4つの要件を満たしている場合にかぎり、支払期日の属する年分に算入して差し支えないとされています(国税庁 質疑応答事例「賃貸の用に供するマンションの修繕積立金の取扱い」・2026年9月14日取得)。4つの要件の中身は、修繕積立金で失敗しない!不動産投資における計画と重要性を完全解説で解説しています。
保険料
火災保険・地震保険・賠償責任保険など、不動産賃貸に関連する保険料は経費計上できます。複数年分をまとめて支払った場合は、その年に対応する部分だけがその年の経費になります。
ローン利子
不動産購入ローンの利子部分は経費計上できます(元金部分は計上不可)。返済の初期ほど利息の割合が高いため、経費にできる金額は年々小さくなっていきます。
その他の主な経費
その他に経費計上できる主な項目は以下の通りです。固定資産税、確定申告や不動産投資に関する弁護士・税理士報酬、不動産投資に関連する通信費(携帯電話・インターネット等の業務割合分)、物件の視察および管理会社との打合せにかかる交通費、など「不動産賃貸業務に必要と認められる範囲」で必要となる費用、などです。
損益通算の仕組みと実際の効果
不動産投資の節税手法の中で、特に効果的なのが「損益通算」です。
不動産所得(家賃収入 − 各種経費)が赤字になった場合、その赤字分を給与所得などの他の所得から差し引くことで、課税対象となる総所得を小さくすることができます。ただし、赤字のうち土地を取得するための借入金の利子に相当する部分は、損益通算の対象になりません(国税庁タックスアンサー No.1391)。
たとえば、給与所得(給与収入から給与所得控除を引いた額)が430万円の人で、不動産所得が20万円の赤字になった場合、合計の所得は410万円になります。所得税の税率は課税所得に応じて5〜45%なので、仮に税率10%の人なら、所得税が約2万円、住民税(10%)が約2万円下がる計算です。
ただし、過大な節税を目的として意図的に赤字を作り出す行為(実質的に不要な経費の計上や不正な経費計上)は税務調査の対象になる場合があります。兼業禁止規定がある会社にお勤めの方にも注意が必要です。
自分で申告するか、税理士に頼むか
物件が1戸から2戸で、経費の種類も少ないうちは、国税庁の確定申告書等作成コーナーを使って自分で申告している人が多くいます。判断が分かれるのは、資本的支出と修繕費の区別、建物と土地の価格の按分、複数物件をまたいだ記帳といった論点が出てきたときです。
初年度だけ税理士に依頼して処理の型を作り、翌年以降は自分で回すという分け方もできます。費用と手間のどちらを重く見るかで決めてください。
確定申告の実践的な流れ
不動産所得がある場合、毎年確定申告が必要です。確定申告の基本的な流れを確認しましょう。
必要書類の準備(1月~3月)
年間の家賃収入の一覧、経費の領収書・決済明細、ローン返済明細表、固定資産税の課税明細書などを整理します。年間を通じて、まとめの楽さが大きく異なるため、日頃から記録する習慣をつけることを強くおすすめします。
申告書の作成(3月)
損益通算などを反映した確定申告書を作成します。なお、給与を1か所から受けていて年末調整を済ませている人は、不動産所得などの給与以外の所得の合計が20万円以下なら、所得税の確定申告は不要です(国税庁タックスアンサー No.1900・2026年10月14日確認)。ただしこの場合も住民税の申告は別に必要で、赤字を損益通算して税金の還付を受けたいときは確定申告をします。
年間の領収書整理の習慣化が重要
月ごとの領収書・支払明細を、種類ごとに分けて保管するのが現実的です。無料の家計簿アプリやクラウドストレージを活用してレシート・決済明細をデジタル保存するのもおすすめです。
まとめ:確定申告は不動産投資の強力なツール
不動産投資における確定申告は、正しく活用することで所得税・住民税の負担を適正に抑えるための手段です。よく「面倒」と言われる確定申告ですが、日頃から記録する習慣を身につけ、必要に応じて税理士に相談すれば、経費の計上漏れを防げます。
まずは不動産投資における税金の仕組みを基礎から学んでおくことをおすすめします。
物件購入前に長期収支シミュレーションを行い、税金コストを含めた実質キャッシュフローを事前に確認することが、安心した投資の第一歩です。
不動産投資を考えている人向けサービス一覧
まず数字を確認「しなちく長期収支シミュレーター」
不動産投資で失敗しないための第一歩は、購入前に「出口までの収支」を数字で確認することです。しなちく(当ブログ運営者)が自ら開発した長期収支シミュレーターは、家賃収入・ローン返済・管理費・修繕費・税金をすべて織り込んで、売却時点までのキャッシュフローを可視化できます。物件購入を検討している方は、買う前に一度数字を入れてみてください。
資産形成の全体像を学ぶ「お金のみらいマップ」
不動産投資だけでなく、資産形成全体の戦略を俯瞰できる「お金のみらいマップ」は、自分のお金の現在地と将来の目標を整理したい方に役立ちます。投資を始める前にお金の流れを体系的に理解しておくと、不動産投資の位置づけが明確になります。
本気で学ぶなら「不動産投資スクール(ファイナンシャルアカデミー)」
ファイナンシャルアカデミーの不動産投資スクールは、物件選びから融資・管理・出口戦略まで体系的に学べる講座です。体験セミナーは無料で参加できます。
お金の基礎から学ぶ「お金の教養講座(ファイナンシャルアカデミー)」
不動産投資の前に「そもそもお金のことをちゃんと理解したい」という方には、ファイナンシャルアカデミーのお金の教養講座がおすすめです。税金・保険・投資・家計管理を横断的に学ぶことで、不動産投資を正しい文脈で判断できるようになります。体験セミナーから始められます。
投資を横断的に学ぶ「株式投資・FXスクール(ファイナンシャルアカデミー)」
不動産だけでなく株式・FXも含めた分散投資を考えている方には、ファイナンシャルアカデミーの株式投資スクール・外貨投資FXスクールも選択肢に入ります。資産形成の手段を複数持っておくと、不動産投資のリスクヘッジにもなります。
頭金を作る副業(男性向け)「ポケットリサーチ」
不動産投資には自己資金が必要です。まず頭金を積み上げたい男性には、隙間時間にアンケート・商品モニターで収入を得られる「ポケットリサーチ」がおすすめです。スキルや経験は不要で、スマートフォンから手軽に始められます。
頭金を作る副業(女性向け)「ヴィーナスウォーカー」
女性には、飲食店や商業施設などでのモニター調査で収入を得られる「ヴィーナスウォーカー」がおすすめです。日常のお出かけがそのまま収入になるため、無理なく自己資金を増やせます。不動産投資への第一歩として活用してみてください。