退去前のハウスクリーニング費用相場は?敷金返還を増やすポイントと業者の選び方

この記事を読むと分かること
  • 退去時のハウスクリーニング費用相場(間取り別の目安と、費用が変わる要因)
  • 国土交通省ガイドラインに基づく原状回復の原則——何が借主負担で、何が貸主負担か
  • 敷金の返還を増やすために、退去前に自分でできる清掃のポイント

退去前のハウスクリーニング費用相場——間取り別の目安

退去時のハウスクリーニング費用は、間取りと汚れの程度によって大きく変わります。一般的な目安は以下のとおりです。
間取り相場(目安)
1R / 1K15,000〜40,000円
1LDK / 2LDK35,000〜80,000円
3LDK〜40,000〜100,000円
金額に幅があるのは、汚れの程度・居住年数・地域・業者の料金体系が影響するためです。「室内でタバコを吸っていた」「ペットを飼っていた」「掃除をほとんどしていなかった」という場合は、相場より高額になることがあります。逆に、日ごろから水回りを手入れしていた方は、低い範囲に収まりやすくなります。

退去時のハウスクリーニングは誰が負担するのか

「退去時のクリーニング代は借主が全額負担するもの」と思っている方は少なくありません。しかし国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、負担の分担について原則が示されています。
貸主(大家)負担が原則になるもの
  • 日照によるクロスや畳の変色、経年による劣化
  • 家具の設置による床のへこみ
  • 冷蔵庫裏の電気焼け
  • 通常の使用範囲で生じた汚れ全般
借主負担になるもの
  • タバコのヤニによるクロスの変色・臭い
  • ペットによる臭いや傷
  • 結露を放置したことによるカビやシミ
  • こぼした飲食物を放置したことによる汚れ
つまり、「通常の生活」で生じる汚れは貸主負担、「不注意・過失」による損耗は借主負担というのが原則です。
そのうえで重要なのが、ハウスクリーニング代そのものは、ガイドライン上は貸主負担が原則という点です。ただし、賃貸契約に「退去時のハウスクリーニング費用は借主負担とする」という特約が入っていれば、そちらが優先されます。実務上はこの特約が入っていることが多いため、まず契約書を確認してください。

退去前に自分でできる清掃と敷金返還の関係

「退去前に自分できれいに掃除すれば、クリーニング代が安くなるのでは」と考える方もいるでしょう。実際のところはどうでしょうか。
特約でクリーニング代が定額と決まっている場合、自分で掃除してもその金額は変わりません。プロは必ず入るからです。
では意味がないのかというと、そうではありません。自分で掃除する価値は、定額のクリーニング代とは別に請求される「原状回復費」を減らせる点にあります。「借主の過失による汚れ」と判断される箇所を減らせば、その分の追加請求がなくなります。
具体的には、次の箇所を退去前にやっておくと効果的です。
  • キッチンの油汚れ:放置による油汚れは借主負担と判断されやすい箇所。できる限り落としておく
  • 浴室のカビ:換気を怠った結果とみなされることがある。特にゴムパッキンの黒カビ
  • トイレの尿石:長期の放置は過失と判断される余地がある
  • 窓のサッシとレール:溜まった砂ぼこりは自分でも取れる
  • 床のゴミ・ホコリ:完璧でなくても、ゴミを取り除いておく
あわせて、掃除した後の写真を日付が分かる形で残しておくことをおすすめします。これが後の交渉で効いてきます。

退去前に自分で業者を入れるメリットと注意点

「退去前に自分で業者を入れれば、敷金から引かれずに済む」と考える方がいますが、これは誤解です。
特約でクリーニング代が定められている場合、自分で業者を入れてもその費用は別途引かれます。二重払いになりかねません。
それでも退去前に業者を入れる価値があるケース
  • 特約がなく、汚れの状態次第で原状回復費を請求されそうな場合
  • タバコやペットの臭いなど、明らかに借主負担になる要素を消しておきたい場合
  • 「きれいな状態で引き渡した」という記録を残しておきたい場合
注意点
  • まず契約書で特約の有無を確認する。これをせずに業者を入れるのが最大の失敗です
  • 賃貸契約によっては、貸主の承諾なく室内に手を入れることが制限されている場合があります
  • 事前に管理会社や貸主に確認しておきましょう

業者選びのポイント

退去前に自分で業者を手配する場合、業者選びを誤ると出費だけが増える結果になりかねません。
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退去前のクリーニングに向いている理由は次のとおりです。
タバコ・ペットの臭いなど、借主負担になりやすい汚れに対応できる:一般的な掃除では落とせない汚れこそ、請求の対象になります。ここを消せるかどうかが分かれ目です。
料金が定額で公開されている:退去時は引っ越し費用もかさむ時期です。申し込み時に総額が確定するので、予算が読めます。
マナー研修に合格したスタッフのみが作業する:まだ荷物が残っている室内に入ってもらう場面でも安心です。
対応エリア外の方には、全国展開の「おそうじ本舗」が次の候補です。フランチャイズのため店舗によって品質にばらつきがあるので、地域の店舗の口コミを確認してから依頼しましょう。

退去前のハウスクリーニングに関するよくある質問

Q. 契約書に「退去時のクリーニング費用は借主負担」と書いてある場合、拒否できますか?
A. 原則としては特約が有効です。ただし、金額の記載がない入居時に説明がなかった相場からかけ離れて高額といった場合は、特約が無効と判断される余地があります。判断に迷う場合は、消費者ホットライン「188」に相談したうえで交渉に臨むことをおすすめします。
Q. 退去前に自分でクリーニング業者を入れる場合、大家さんに伝える必要はありますか?
A. 契約によっては、無断で室内に手を入れることが制限されている場合があります。必ず事前に管理会社へ確認しましょう。あわせて「クリーニング済みなら費用は減額されるか」も聞いておくと、二重払いを避けられます。
Q. 退去立会いで指摘された箇所は、すべて自分が負担するのですか?
A. いいえ。指摘されたすべてが借主負担になるわけではありません。原状回復の分担原則に従って個別に判断されます。その場で書面にサインする前に、内容を持ち帰って確認すると伝えましょう。不当だと感じたら、証拠写真を残したうえで消費者生活センターに相談する選択肢もあります。

まとめ——退去前のハウスクリーニングで失敗しないために

退去時のクリーニングは、「必ず引かれるもの」と思い込んで精算を受け入れてしまう方が多い領域です。少し知識を持つだけで、数万円単位の差が出ます。
押さえるべきポイントは3つです。
  1. 契約書で特約の有無と金額を確認する(これが最優先)
  1. 借主負担になりやすい汚れを自分で落としておく(油汚れ・カビ・尿石)
  1. 清掃後の状態を写真で記録する
関東エリアの方が退去前に業者を入れる場合は、オリコン顧客満足度調査の関東部門で2年連続第1位の東京ガスのハウスクリーニングが有力な選択肢になります。ただし、依頼する前に必ず特約を確認してください。二重払いを避けることが、何より確実な節約です。

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